夏休みに観たい星:さそり座

α星アンタレスが見える方向
7月20日頃
南から西へ10度 高度27度

7月25日21時頃
南から西へ15度 高度26度

8月1日21時頃
南から西へ21度 高度24度

8月10日21時頃
南から西へ30度 高度21度

8月20日21時頃
南から西へ38度 高度17度

8月30日21時頃
南から西へ45度 高度11度


上図は光度5等星より明るい星だけ描いた蠍座です。
右上が蠍の頭、左下が尾です。

M4は球状星団で、対物レンズの口径が5,6cmの天体望遠鏡や双眼鏡ではぼんやり見えます。

M6とM7は、散開星団で、双眼鏡では同じ視野で観ることができます。
星団や星雲は双眼鏡や口径の小さな望遠鏡では雲のようにぼんやりと見え、天体写真集に載っているようには見えません。

さそり座の主星は1等星でアンタレスと呼ばれます。
火星の対抗者という意味で、火星とアンタレスが近づいたときに赤色を競うように見えるからです。
アンタレスは星の寿命の末期の赤色超巨星で大きさは太陽の800倍ぐらい、光度は0.9から1.2等ぐらいまで変化しています。
アンタレス(α)の近くに、アンタレスを挟むようにσとτという二つの3等星が見えます。
中国ではさそり座を青竜と考え、赤いアンタレス付近を心臓と見て「心宿三星」と呼びます。

心宿三星から尾の方に下がり、μ星を見ます。
さそり座のμ星は二重星で、光度3.1等μ1星と光度3.6等のμ2星が角度で6分離れて見えます。
視力1.0の方は1分離れていれば分離して見えますから、6分離れていれば容易なはずです