身近な自然と科学
  1. 病気の豆知識

膝の簡単な治療法と運動療法

膝に痛みや腫れ、熱感があるときの膝の治療法

氷をビニール袋に入れたもので膝を冷やします。
冷やすと患部の血管が収縮するので膝関節内部の出血や組織液の流出が減少し、腫れや熱感が抑えられます。
また、冷却することで神経が麻痺するので痛みが和らぎます。
膝を捻ったりした怪我をしたときは、その直後には腫れは無くても後に腫れてくることが多いので直ぐに冷やすことが重要です

肌表面より膝関節内部を冷やすことが重要

  1. 氷などの冷却材と肌の間に布を挟んでゆっくり冷やすようにします (数分で感覚か無くなってしまうのは表面だけしか冷えていません)
  2. そして、15〜30分ほど冷やし、10分間ぐらい冷やすの止め、再び冷やすを繰り返し、肌が凍傷にならないように気をつけながら日に数回冷やし、1週間ぐらい続けます
  3. 冷却期間中も膝に弾性包帯を巻いて膝を固定して安静にします

怪我後や変形性膝関節症などでの慢性化した膝の痛みの治療法

膝を温める
膝を温めると、筋肉や腱などの緊張が解け、更に血液循環が良くなるために膝内に溜まった痛みを起こす物質が膝内から出ます。
温めるには入浴したり、蒸しタオルで膝全体(膝の裏も)を包み、その上にビニールを巻いて包帯などで固定します。
20分ぐらいで蒸しタオルが冷めてしまうので、熱い蒸しタオルと交換して、30分〜1時間ぐらい膝を温めます。
蒸しタオルが作れないときには使い捨てカイロを使いますが、火傷をしないように温度に気をつけ、膝の裏も温まるようにします

指圧をする
変形性膝関節症、神経痛、リウマチ、運動による膝の痛みに効果があります

鶴頂(かくちょう):膝のお皿(膝蓋骨)の上縁の直ぐ上の少し窪んだところ
外膝眼(がいしつがん):膝のお皿の下、膝の外側の窪み
内膝眼(ないしつがん):膝のお皿の下、膝の内側の窪み
上二つのツボは、大腿骨と膝骨の接合部に当たる
軽度の痛みのときには、鶴頂に親指、人差し指を内膝眼、中指を外膝眼にそれぞれ当てて膝のお皿を軽く掴み、手首を大きくゆっくり回すように動かす。長時間するのは逆効果で、2,3分間までにする

膝の痛みが強いときには、膝を立てて座り、鶴頂、外膝眼、内膝眼に市販されている簡易灸をすえます。お灸は熱さを感じたら取り除きます

痛みが治まってきたら膝を動かしてみます。
先ず、両脚を揃えて前に投げ出して座ります。損傷している方の膝は真っ直ぐに伸びないかも知れません。
そこで、先ず、膝のマッサージをします。
膝のお皿(膝蓋骨)に手を当てて、膝蓋骨を前後左右に動かし、膝蓋骨の周囲も揉み解します。

マッサージが終わったら、両手で膝を持ちます。(親指は膝頭、他の4本の指は膝の裏に当てる)
そして、両手で膝を少し持ち上げ、次に、踵を床の上を滑らせるように前に出しながら膝を真っ直ぐにしてみます。
このとき、膝を持っている手で膝を押し下げます。
痛みを感じたら、膝を引き上げ、再び、膝を押し下げる、を繰り返します。

次は膝を守る筋肉の強化です。

上図上は、大腿四頭筋の強化法です。
両脚を投げ出して座り、膝の裏が床に着くように自分で力を入れます。
すると、膝のお皿が上に移動し、大腿の筋肉が引き締まったように感じます。
5秒間ぐらい膝の裏が床に着くように力を入れ続け、これを12回ぐらい続けます

上図中も大腿四頭筋の強化法です。
膝の裏が床に着くように力を入れたまま、下肢全体を上に上げます。
床と踵の間が20cmぐらいになるように上げ、このまま10秒間ほど保持します。
これを10回程度繰り返します。
膝に2〜5kg程度の重りを付けると更に強化されます。

上図下は、ハムストリング(下肢の裏の筋肉)の強化法です。
うつ伏せに寝て、膝を上方に曲げたり、伸ばしたりを繰り返します。
足首に重りを付けると更に強化されます。


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