身近な自然と科学
  1. 病気の豆知識

ウロビリノーゲン/ビリルビン

赤血球は壊れてビリルビンになり、ビリルビンは肝臓を経て、胆汁酸と共に胆汁となって総胆管、胆嚢を経て十二指腸に排泄されてウロビリノーゲンになります。
十二指腸に排泄されたウロビリノーゲンの大部分は再吸収され、再吸収されなかったウロビリノーゲンは糞便と一緒に排出されます。
(このために、糞便には色が付いています)
再吸収されたものは、再利用されて、肝静脈、腎動脈を経て腎臓から排出されます。

ビルビリンの正常値は血清1dlあたり0.5mg以下

胆道に胆石が詰まったり癌が出来た場合にはビリルビンを含んだ胆汁の流れが悪くなり、ビリルビンは逆流して肝臓にたまり、更に血液中に入り、腎臓から尿中に排出されます。
胆汁の流れが完全に止まった場合には血液中のビリルビン濃度が増して黄疸症状が出ます。
そして、十二指腸に排泄されなくなるので糞便は白っぽくなり、血液中のビリルビンが腎臓から尿と一緒に排泄されるために尿は赤から赤茶色になります。

肝臓に病気があると、十二指腸に排泄されたウロビリノーゲンが再吸収されてもビリルビンに戻れず、ウロビリノーゲンの濃度が増します。
ウロビリノーゲンは便秘の時に再吸収が多くなるために、便秘時には濃度が増します。
そのため、肝臓細胞が病変のためにダメージを受けている目安にはウロビリノーゲンの濃度が便秘時以上に大きいときとしています。

生後1週間後ぐらいの新生児の黄疸は赤血球が胎児型から成人型に変わるときに赤血球が大量に破壊されるために起きます。
これは、通常は自然に治ります。


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