2021/02/21作成

アニメ あんぱんまんの宗教観

ご存じのように「あんぱんまん」は、やなせたかし氏原作の幼児向けアニメです。幼稚園や保育園の壁などに描かれたり、これらの送迎バスに描かれていることがあり、息の長いアニメです。

レギュラー登場人物は、
  • じゃむ・・・おいしいパン作りの名人でアンパンマンの生みの親です。また、パン作りだけで無くて工作にも長けていてアンパンマン号を作り、飛行機や自動車の修理もします。
  • ばたこ・・・パン作りの他、家事一切を受け持っています。
  • チーズ・・・野良犬で飢えていたところをアンパンマンに助けられてから同居しています。しゃべれませんが言葉を理解し、アンパンマン号の運転が出来ます。
  • しょくぱんまん・・・食パンを学校に届けるのが仕事で、カレーぱんまんと共にアンパンマンを助けます。
  • カレーぱんまん・・・激辛のカレーを吹きかけるのが武器ですが、カレーが無くなると元気が無くなります。
  • ばいきんまん・・・バイキン星からあんぱんまんの敵役です。バイキンなので汚いものが好きです。
  • どきんちゃん・・・バイキン星から来て、ばいきんまんと同居していますが、しょくぱんまんの熱烈ファンです。
その他、河馬や兎、象、機関車、飛行機などが擬人化して登場します。

さて、アニメ「あんぱんまん」を見ていていつも思うことは、宗教観が滲み出ていることです。
まず、主役のアンパンマンは、じゃむおじさんがパンを焼いていたら流れ星が大量にパン焼き窯の煙突から入って誕生します。 同時に、バイキン星からカプセルに入った「ばいきんまん」がアンパンマンを倒すために地球にやってきます。 以降、バイキンマンは悪戯を繰り返し、その都度、アンパンマンがバイキンマンをやっつけるという話が延々と続きます。

アンパンマンには頭が濡れる汚れる変形すると力が無くなるという弱点があり、この時は新しい頭(あんぱん)に取り換える必要がありますが、みんなの助けが必要です。 じゃむおじさんにアンパンマンの窮地を知らせる、じゃむおじさんが焼いたアンパンをアンパンマンに届ける等は、擬人化された動物や機関車等がします。 アンパンマンがもっと窮地に陥ってしまったときには、みんながアンパンマンの主題歌を歌い、それによってアンパンマンが奮い立って窮地を脱します。
他方、バイキンマンは毎回あんぱんまんにやっつけられますが、誰の助けも借りずに復活します。そして、しばしば、アンパンマンの仲間などに成りすまして悪戯をします。
まるで、神と悪魔のようです。もちろん、神はアンパンマン、悪魔はバイキンマンです。 神は人々の祈りが無ければ力を発揮できませんし、悪魔は神の存在するところにはいつも姿を現し、人々の心を惑わして決して滅びることはありません。

バイキンマンを悪魔と言いましたが、 ドキンちゃんにこき使われても逆らえず、恋をし、クイン辛抱で、妬み、悪い事をする、良い人(バイキンマン)と言われると怒りますが悪い事をしないで去ってしまいます。 バイキンマンは、私たちそのものなのです。