身近な自然と科学
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加わる力(歪み)を観察する

CD(コンパクト・ディスク)などのプラスチック・ケースをうっかり踏みつけて割ってしまったとき、割れたところには細かいひび割れが出来ていますね。
これはCDケースが割れるときに均等に力が加わらなかったために出来たもので、割れた部分に光に当ててみると虹のように色々な色に見えます。
これは力の歪みの痕跡です。(割れる、壊れるというときはCDケースに限らず、力の歪がある訳ですけど)

さて、割れる前にどの部分に力加わっているか見る簡単な方法があります。用意するものは偏光板2枚だけです。
偏光板というのは非常に間隔が狭い簾のような構造をしていて、光の波が一方向の光だけを通すものです。
身近にあるものでは釣りをするときに浮きや水中を見やすくするために使う「偏光メガネ」や、 空を青く撮るためや光が反射しているものをはっきり撮るために使う「写真用偏光フィルター」などに使われています。

偏光

光は電磁波(電波)の一種で、音波と同じように波の性質を持っていて、普通の光は垂直方向に振動しながら伝わる波や水平方向び振動する波、 或いは斜め方向に振動する波など、色々な角度に振動する波が混ざっています。
振動方向が色々に混ざった光を偏光版に通すと、例えば垂直方向に振動している光だけが得られます。
ここで下図のように2枚の偏光板A,Bを偏光面を90度回転させて相向かいに設置します。
偏光板2枚を対向させて一方を90度回転させた図
この場合は原理的には全く光を通さないので真っ暗になります。
偏光板Bを少し回転させると光が通るようになるので、2枚の偏光板の一方を回転させるようにすると光の量を調節できる減光フィルターが出来、 カメラレンズの前に付けて使うと、色付きフィルターのように像に色が付かない純粋な減光フィルターとなります。
カメラ用の偏光フィルター2枚を重ねてカメラレンズに付けるだけです。(カメラ用フィルターは大きさが合えば重ねて使える構造になっています)

歪みの観察法

上図のように偏光面を90度ずらした2枚の偏光板の間に透明なプラスチック板を入れて折り曲げる力を加えたとします。下図です。
一方を90度回転させて対向させた2枚の偏光板の間に透明なプラスチック板を入れた図
光が通過するときに振動面の角度が変わるので偏光板Bを通過します。
ですから、上図の向かって右側、偏光板Bから覗くと力が加わった部分を見ることが出きると言うことになります。
もちろん、単純な板だけでなく、プラスチックで色々な形を作り、力の加え方も変化させて調べることが出来ますので、 工具や機械を作るときにあらかじめ透明なプラスチックで形状を作って、実際と同じように力を加えれば、どの部分が力が加わっているか調べられ、 形状を変えるとか材質を強い物に変えるなど実際に作る前に対処できます。

私たちが実験する場合は偏光板の入手が一番の問題だと思います。
カメラ用の偏光フィルターは精密に出来ているので2枚買うと1万円位と高価だったと思います。
私たちがする実験に使う偏光フィルターは安価なものでかまいません。
なお、偏向フィルターを通してみると、水晶球とガラス球を識別することが出来ますが、これは歪とは関係ありません。





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