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電気とはなにか

電気っていったい何者なんだろう。曲がりくねった細い線でも平気で通るから、きっと曲者(くせもの=あやしい者)に違いない。なんていう馬鹿話は、横において本題に入ります。
今、あなたが右手に持っている物はなんですか。スマホ、マウスでしょうか、鉛筆でしょうか、いや、高級ボールペン。何にしろ、持っている物を細かくしてみましょう。まずは、ハンマーでたたきわる。
次にミキサーで粉々にして、・・・・・・・・・・・・何らかの方法で、もっともっと細かくすると、全ての物は、分子になり、最後には原子になります。原子は、電子と陽子、および中性子で出来ています。

原子は、下図のような、太陽系のような構造に描かれることがあります。
間違っている原子模型の図
しかし、電子が陽子と中性子でつくられた原子核の周りを惑星のように回っていると考えるのは間違いです。 なぜなら、回っているものは回るエネルギーを中心に向かう引力によって得ているのでいつかはその中心に落ちてしまうからです。
しかし、電子は原子核に落ちません。そこで、電子はエネルギーを失わないように波になっていると考えられています。 そして、電子の位置は確率で表され、電子が存在する可能性があるところを電子雲と呼んでいます。

ここで、電子はマイナスの電気を持ち、陽子は電子が持つマイナス電気と同じだけのプラスの電気を持っています。中性子は、電気を持っていません。
それで、全体的に見れば、原子は電気を持っていません。(電子の持つマイナス電気と陽子の持つプラス電気が同じ量だから)

原子の構造がわかると、電気というのは、電子または陽子が原子から抜け出た状態だと思いませんか。 さて、抜け出るのは、電子でしょうか陽子でしょうか。
図を見ただけわかりますね。
抜け出るのは電子です。陽子は中心にあって、抜け出るのは大変です。要するに、電気とは、原子から抜け出た電子の流れなのです。 電子が抜け出てしまうとその原子はプラスになりますから別の原子からマイナスの電子が移って来ます。これを続けることによって電気は流れます。
ですから、電子が離れやすい物が良く電気を通し、離れ難い物質が電気を通さないということになります。