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Remix QIC-10 サンダーUPⅡのパルス波形を測定してみた

(2019年12月14日更新)
鉛蓄電池が劣化する原因の一つになる、 電極に付着する硫酸鉛の結晶(サルフェーション)を除くパルス充電器を自作しましたが、
通販サイトのレビューなどで評判が良い「Remix QIC-10 サンダーUPⅡ」を入手しました。
Remix QIC-10 サンダーUPⅡ
使われている電子部品を見ると、もっと安価でよいだろうと思わなくも無いですが、 個人がコード類やケースを含めて自作すれば売価の金額ではすまないでしょう。

秋葉原などに残っている小売電子部品店を覗き、電子部品が安価なことを知っている向きは、 その価格の合計だけで原価を計算 してしまう悪い癖がついてしまいます。

今回、「Remix QIC-10 サンダーUP2」が出すパルス波形を測定してみました。
測定に使ったオシロスコープは、Hantek DSO5072Pです。Remix QIC-10 サンダーUP2は、車載バッテリーの電極間に並列接続し、規定電圧以上ではバッテリーから電気を得てパルス電気をバッテリーに送って硫酸鉛の結晶(サルフェーション)を除去しようとするものなので、1年以上放置していた開放型バッテリーを充電し、このバッテリーの電極間に並列に接続してみました。充電器は接続していません。
 Remix QIC-10 サンダーUP2のパルス波形
パルスの周波数は約39.6kHz,パルスの尖頭値はバッテリ電極間電圧から約3V上の16Vです。
12V鉛バッテリーの満充電時の電極間電圧は、13.68Vなので自動車の電装機器に影響を与えない微妙な電圧かも知れません。

次にパルス1つを拡大してみました。
Remix QIC-10 サンダーUP2のパルスの拡大図
当たり前ですが、振動が減衰しています。Remix QIC-10 サンダーUP2の波形よりも、デジタルオシロスコープでは調整しなくても簡単に見られるのに驚きます。ただ、グラフ用紙に電圧値をプロットして描いた図と同じなので、アナログオシロスコープで調整してやっと静止して見えた、という達成感が無いのが、アマチュア的にはおもしろく無いところです。

電気パルスを加えてサルフェーションを除くとイメージすると、少なくと尖頭値が数10ボルトのパルスを想像しましたが、意外にもバッテリー電極間電圧より3V高いだけでした。バッテリーという負荷が掛かって3Vですから、開放値は数十倍高いかも知れませんが。電流は瞬間的に1Aぐらい流れているかも知れません。