三相交流の電力計算方法と送電線結線方法

三相交流にすると、交流発電機3台が起電する電力を電線3本で送れますが、 測れるのは3本の線の間の電圧と電流だけです。
そのため、実用上の三相3線式の電力は 線間電圧×電流×(3の平方根) で表されます。

三相交流の電力の求め方

(3の平方根)? と思われた方に説明します。
三相交流発電機と送電線の結線方法には、下図のように三角形と星形があります。
三相交流発電機と送電線の結線方法
三角形結線では隣の発電機の出力と電圧が重なっています。
星形結線では隣の発電機の出力と電流が重なっています。
下図をご覧ください。
三角型結線の出力を赤い矢印(ベクトル)で表しています。
この場合は、矢印の長さが電圧、向きが位相を表しています。
三相交流星型結線の出力ベクトル図
線間電圧もベクトルで表されますが、位相を考えないので大きさだけを考えると、 上図のとおり、一相の電圧を2辺として挟角120度の二等辺三角形の対辺の長さとなります。
星形結線にしたときには、電流が一相の電流を2辺として、挟角120度の二等辺三角形の対辺の長さとなるので、三相三式の実用電力式は三角形星形とも同じになります。