結論、電圧が0Vになってしまったリチウム充電池でも充電できるのです。
しかし、色々な方法で、充電出来なくなったリチウムイオン充電池が充電出来るようになったという事例が散見されるのはどういうことでしょう?
充電池は、等価的には起電力を持ったコンデンサーです。コンデンサーはプラス極とマイナス極が向かい合い、その間には絶縁物質があります。
電池の場合はプラス極とマイナス極の間には電解質がある訳ですが、当然、プラス極とマイナス極の間では電流は流れませんから電解コンデンサーです。
電解コンデンサーは電圧を加えないと寿命が短くなり、過電圧、或いは長時間の加電圧によって機能が回復する場合があります。 使わないで放置し、充電できなくなったリチウムイオン電池が何らかの方法で充電できるようになったという事例は、上記の理由での回復だと推察します。
コンデンサーを回復させる方法と同じ様に、通常の充電電圧より1,2V高い5~6Vぐらいの電圧を長時間掛けたり、パルスのような過電圧を掛けたら回復するものがあるかも、というのが最終結論です。
もちろん、電解コンデンサーが電界液の消失(蒸発や漏れ)や電極の腐食によって壊れるように、リチウムイオン電池が同様の理由で壊れた場合には充電できません。
リチウムイオン充電池の充電実験をするために昔中古店で買い漁ったデジタルカメラを出して来たのですが、Nikon Coolpix S5 が撮影できなくなっていました。
ところが、充電した電池を入れて電源ON/OFFを繰り返し、丸1日そのままにして置いたところ、撮影出来るようになっていました。
電子部品、特にコンデンサー類は電圧を掛けていないと機能を失い、電圧を掛けると回復するものです。
パソコンやカメラ、テレビ、オーディオアンプなどの電子機器はたまには電源を入れて置くものだと改めて実感しました