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メダカの冬越しの方法

メダカを購入して3日目、11月なので日中と夜間の水温差が気になって熱帯魚用の水中ヒーターを入れました。
自然界のメダカは、水温が低くなると鯉や鮒などの大きな魚が生息しない水域の水底の土中に潜り込んで冬を越します。 自然のメダカが少なくなり始めた頃には減少の原因は水田に散布される農薬の影響と言われましたが、 水田に水を引く用水路が地中化され、また、小さな川まで岸や水底がコンクリートになったのがメダカ減少の理由のです。

さて、メダカ水槽にヒーターを入れても水槽のガラス面が冷たい空気にさらされていては電気代が嵩んでしまいます。そこで、シート状になった発泡スチロールで水槽の周囲を囲いました。

前面の左右はもう少し切った方が観察しやすかったです。
水槽の上下をビニール紐で縛ってあるだけなので、夜間はビニール紐と水槽の間に発泡スチロールシートを挿し入れれば保温は万全で、ヒーターの消費電力も少なくて済みます。

冬季の熱帯魚水槽用に水槽の断熱を謳っている市販品がありますが、100円ショップやホームセンターなどで売っている汎用品を適当に切って使えば安上がりです。
見栄え を気にする方は工芸品を作るつもりで工夫すればOK。
水槽に加温用ヒーターを入れた時は必ず濾過器を動かしてください。濾過器で水を循環させないと、上だけ熱くなってしまいます。

4日目、突然、ヒメダカ1匹が☆になってしまいました。
体表面に白いものは見えませんでしたが、白点病が鰓に発症したのか、それとも、他のメダカより大きかったので寿命なのか・・・
病気の可能性もあるので、塩分濃度約0.5%になるように塩50gを入れました。
メダカは塩分に強いので助かります。

ヒーターを入れたので、10数年前に購入した水槽用の蛍光灯も載せました。
(今ならLED式でしょうけど。)
水温を上げ、明るい時間を12時間以上にすればメダカは年中産卵するそうです。ただし、寿命は短くなります。

6日目、水槽で濾過装置を使うと水流に逆らって泳ぎたがるので水槽はやめて発泡スチロール箱に戻すことにしました。
一時的でも濾過装置を止めたところではヒーターは使えないので、ヒーターの電源を切ってゆっくり室温に戻し、メダカと一緒に水槽の水を発泡スチロール箱に移しました。
濾過装置が無いと水換えが頻繁になるので面倒です。
やはりメダカは水草が植えられた睡蓮鉢や池で飼うのが適しているようです。
水草は、昼間は酸素を 放出し、メダカの排泄物から出来る硝酸を吸収してくれます。
小さな睡蓮鉢や池の中でも、暑さ寒さに強く、酸素消費量と排泄物が少ないメダカなら自然界の循環が出来て手間が掛かりません。
楊貴妃メダカやヒカリメダカのように高価な作出品種は、水流を弱めて水槽飼いですよ、もちろん。
もちろん、私にはこんな高価なメダカは怖すぎます。
それはともかく、秋から春までは子供にせがまれてもメダカを飼うのはやめた方がいいです。
水温が低いと動きが鈍くておもしろくありませんから直ぐに飽きられます。
発泡スチロール箱に移したメダカは水温12度では水底でほとんど動きません。
ヒーターを入れるならグッピーやプラティを飼った方が華やかで簡単に繁殖も楽しめます。

追補
メダカ購入から1週間目、発泡スチロール箱のメダカ 1匹が☆になりました。
1匹目と同じで大きなヒメダカ、寿命なのか寒さが影響したのか不明。
太陽が出ている日は陽だまりに出し、夜間は室内に入れています。
その後、大きなヒメダカが☆になり、購入から18日目の11月20日現在7匹になりました。

2014年2月24日
メダカを飼い始めて3ヶ月近くなりましたが、7匹は元気です。
日向に置くと、メダカが水面近くを泳ぎ出しました。

(水面の反射が写って見難いですが、偏光フィルターをカメラに付ければ反射の写り込みは緩和されます)
水が4リットル位しか入らない容器なので、冬季でも1週間に1度、半分の水を入れ換えています。

2014年3月12日
3月に入っても真冬のような日が続いていましたが、ようやく春の暖かさが戻ってきました。
そして、天気の良い日中だけ日向に置いたメダカ飼育の発泡スチロール箱は、グリーンウォーターになっていました。
(メダカは7匹元気です)

メダカ飼育に最適といわれるグリーンウォーターは太陽光と時間があれば簡単に作れますが、子供の頃に川で観たメダカも、こんな色の水面近くを泳いでいました。
メダカを買うような時代になってしまった現在ではメダカも ガラス水槽で飼育しなければならないような錯覚に陥ってしまいますが、メダカは、戸外で飼育し、誰もが持っている心の故郷を懐かしむものなのかも知れません。



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