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安価なアクションカメラ Crosstour Action Camera CT8500 評価

アマゾンで殆どの購入者が星5つを付けている Crosstour Action Camera CT8500 を買ってみました。
アクションカメラ、ウェアラブルカメラと呼ばれるものは、従来のビデオカメラとは異なって撮る対象が曖昧です。ですから、このカメラの場合も広角170度を売りにしています。 人の見ているままを記録するとカメラではありません、人の眼は広角から望遠まで自由です。 景色を観る時は自分がその景色に包まれるように広角、と思えば、視力検査時の様にその中の一点を注視することも出来ます。

さて、Crosstour CT8500 の特徴は、筐体全面に表示されているように、4K画質とスマホと無線接続できる Wi-Fi 機能付きで、送料税込み5千円前後という売価です。
アクションカメラで有名な GoPro になると2K(ハイビジョン画質)の廉価版でも2万前後で売られていますからその安さが判ります。
当然、ここまで安いにはブランドによる価格以外の理由があるでしょうけど
アクションカメラ選びでもっとも重要なのは手振れ補正や軽減機能です。 普通のビデオカメラは三脚に固定する使い方もしますが、アクションカメラは持って撮るかバイクなどに付けて撮るのが主目的ですから、手振れ軽減は必須だと思います。 画質が4Kやハイビジョンでも画面が揺れていては見られたものではありません。

電子式手振れ補正機能の原理

CT8500の手振れ補正機能は、2.7K以下の画質で機能する電子式です。
電子式手振れ補正の仕組みは下図の様になっています。
必要とする画角より大きな画角(広角)で被写体を撮ります。下図の灰色の部分まで撮影します(黄色の部分も含む)
1コマ目では青い円が中央ですが、手振れを起して、2コマ目では右上、3コマ目では左上、4コマ目では中央下になっているとして説明します。
ビデオカメラの電子式手振れ防止の説明図
全てのコマで青い円を画面の中央に映つせば手振れが無かったことになります。そこで、上図の黄色い部分で切り抜いて動画として使います。
ですから、電子式手振れ補正では実際に撮れる範囲より狭くなります。また、コントラストが小さい(濃淡の差が小さい)被写体では画面を切り抜く手掛かり(上図の例なら青円)が見つけ難いのでうまく機能しませんし、 アクションカメラでは画面端ほど被写体が歪んで写るので前のコマの被写体と合致せずに揺れとして残ってしまいます。 電子式手振れ補正機能の欠点を無くしたのが、加速度センサーでカメラの揺れを感知して揺れをキャンセルするようにレンズの一部を動かす機械式手振れ軽減装置です。
機械式手振れ軽減装置の欠点は、レンズの組み立て作業が複雑になり、かつ、レンズとボディー側の電子装置の連携が必要なのでレンズ交換がし難いことです。 電子式はこの点は有利です。画像処理用のLSIだけで完結している機能なので通常の電子部品と同じ様に基板上にハンダ付けするだけです。 ですから、安価で売られているCT8500にも付けられている訳です。
電子式の手振れ補正機能は、動画編集ソフトに付いている手振れ補正機能と同じです。

で、CT8500の手振れ軽減機能の効果ですが、4K画質では機能しないと表示されているので、ハイビジョン(2K)のフレーム数毎秒60で撮ってみましたが、 カメラを持って歩く撮影法では揺れないように気をつけていても揺れが大き過ぎるのか、実用に堪えるだけの手振れ補正機能はありません。 車や大きなバイクに取り付けるなどの余り揺れない撮影での手振れ補正かも知れません。
手振れ補正だけで評価すれば、星3つでしょう。普通のスチール写真でも動きながら撮ったら手振れするのですから期待しない方がよいです。

4K画質が撮れるカメラかどうかを確かめる方法

Crosstour CT8500 が本当に4K画質なのか?
4Kでは、3840×2160の画素数が必要です。カラー画像の場合の画素は、色が付いた点です。3840×2160個の点で表した写真が4K画質の写真ということになります。
問題は、動画編集ソフト等でサイズが3840×2160と表示されても、4K画質とは限らないことです。小さな写真を大きく引き伸ばすと同じでサイズだけでは画質は判りません。テレビの4K放送が始まり、4Kと謳って映画を放送することがありますが、元の撮影したフィルムの画質が4Kで無ければ引き延ばしただけです。

では、4K画質が撮れるカメラかどうかを確かめる方法は「言うは易く行うは難し」というか面倒です。
下記の様な図を作成し、カメラの画角いっぱいに撮影し、黒と白が分かれて見えれば4K画質ということになります。
画質を確認するのに使う図の例
(上図は図が省略してあります)
この方法は、デジタルカメラの前の銀塩フィルムカメラ時代にはよく行われていました。銀塩フィルムは化学変化を利用しているので、現像温度などの環境でも解像度が変わりますし、カメラに凝っていた人が多かったのでレンズの特性を調べるためにも幾何学模様を写すことが行われていました。
レンズで作った像を電気信号に変えるイメージセンサーとレンズの焦点距離が判明すれば、計算で求めることが出来ますが。
Crosstour CT8500の4K画質で160mほど離れたガソリンスタンドを撮り、720p(上)と2160p(下)で表示してみました。
Crosstour CT8500の4Kで撮った写真
720p以上の解像度があるのは確かですが、1080pは?です。当然、4Kの2160pは?が幾つも付くと思います。カメラのレンズにも解像度があり、イメージーセンサーの解像度だけでは決まりません。イメージセンサーの解像度にも、ソフトウェアーによる補間によって大きな解像度を出すものがあり、補間で作った像が実際と一致するとは限りません。

暗い所での写り、感度に関してはCrosstour CT8500では暗いと感じる所は諦めた方がよいレベルで写らないです。 イメージセンサーの解像度が高くなれば、1画素の面積が狭くなり、光が入らなくなるので仕方がありません。暗いところで写る様にするには明るいレンズ(焦点距離÷口径が小さい)が必要で、明るいレンズはピント合わせ機構が必要で高価になります。

Wi-Fi付き、ピント合わせ無し、光学ズーム無しの720pのビデオカメラを小型にしたと思えば安価なので良いのでは?というのが使ってみた感じです。自転車やヘルメットに付けての撮影は画面の小さいスマホで見れば手振れが目立たない分綺麗に見えますが、パソコンやテレビでは見られたものではありません。2019年9月時点で5千円以下ですから許せますが