⇒ 自然・科学系記事一覧

魔法瓶の給水パイプの修理

保温性能が良いと評判の電気ポットを買ったのですが、保温に電気を消費しない魔法瓶保温を選択すると冷めるのが早いです。
朝食時に沸かして置くと昼食時には室温より温かい程度のぬるま湯です。
保温性を考慮していない湯沸かしポットよりは沸かすのに必要な消費電力は少なくて済むのでしょうが、期待外れでした。
そこで、以前使っていたエアーポット(ガラス製魔法瓶)にこの電気ポットで沸かした湯を入れるという、何とも手間の掛かる使い方をしていました。

ところが、エアーポットからボコボコと音を立てながら空気混じりのお湯を出始めました。
エアーポットの給水パイプに孔が開いたのです。
孔が開いた魔法瓶の給水パイプ
魔法瓶のエアーポット式給水は、ポット上部を押すなどして魔法瓶内の空気圧を高くし、その圧力でお湯をポットの外に出しますが、そのお湯を外に出すパイプの上部に孔があるとそこから空気が入ってお湯と空気が混じって出てきます。当然、お湯の出は悪くなります。

この給水パイプは消耗品なのでポット売り場に並んでいてもよさそうですが、私は1度見かけただけです。取り寄せてもらえば良いのでしょうけど、今回は自分で修理してみます。
接着剤を孔の周囲に塗ってアルミ箔でパイプを包む、或いは、パイプに接着テープを巻き付ける、という方法が出来たら簡単なのですが、食器に使える接着剤は、と探すと「タイトボンド3」というのが見つかりました。しかし、手許にあるなら使ってみますが、もっと費用が掛からずに確実な方法があります。

それは、食品衛生法適合品のシリコンチューブです。シリコンなので熱湯から氷水まで耐えられます。
ということで、給水パイプの直径を測ってホームセンターへ。
食品衛生法適合品と明記された、内径10mm外径13mmのシリコンチューブが10cmあたり83円だったので20cm購入しました。
取り付け部分から孔の開いたパイプを外します。孔が開いていない部分も劣化してボロボロになっているのでニッパで剝ぎ取るようにしたら容易に外れました。接着剤は少ししか使われていませんでした。
給水パイプを外した部分と使ったニッパ

パイプの代わりにシリコンチューブをはめます。
シリコンチューブをはめたところ
接着剤等は臭いの原因になるので一切使っていません。私の場合はぴったりでしたが、チューブが太過ぎた場合は食品用ラップを取り付け部分に巻いてからチューブをはめれば何とかなります。
どうせ使えないパイプですから、チューブを購入する前にパイプを外して取り付け部分の直径を測り、その直径に近い内径のシリコンチューブを買う方が間違いは無いです。
チューブやホース売り場には、散水用、燃料用等があるので、食品衛生法適合品と明記されている物を買ってください。
チューブを取り付けたら、ポットの装着してチューブがポットの内側の底に触れるぐらいにチューブをカットします。
長過ぎて底に当たってしまっても魔法瓶のガラスが割れることはありませんから安心して長さ調節できます。

使い始めは、お湯に少し異臭が移っていました。壊れたパイプを外した時に接着剤を除き切れなかったのか、食品衛生法適合品でも最初は臭うのか判りません。新品のポットでもお湯に臭いが移ることがあるので、許容範囲でしょうか・・・