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海水に塩分がある理由

海の水がしょっぱいか?と小学生に訊かれれば、山には塩を含む岩石があって、それが雨にあらわれて塩分が溶け出し、川から海に流れ込み、その海水は太陽熱で熱せられて水分が蒸発して塩分が残って濃くなる。
と答えるのが常套のようです、が・・・・

地球が生まれてまだ熱かった頃の空気(原始大気)の組成は
  • 水蒸気 85.5%
  • 炭酸ガス 12.1%
  • 塩化水素ガス 1.8%
  • 窒素ガス 0.2%
  • 亜硫酸ガス 0.2%
  • 水素ガス 0.2%
と考えられています。
  1. それから時が流れ地球が冷めてくると大気に含まれていた水蒸気は、雨となって地上に降り注ぎ、海を作ります。
    大気中には火山活動のために多量の塩化水素ガスや亜硫酸ガスが含まれているので、雨は地面に落ちてくる途中でこれらのガスを溶け込ませます。
    その結果、海の水は強い酸性になります。
  2. すると、この海水は、強酸性の為に地表表面の岩石に含まれている、 カルシウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、アルミニウム、鉄などを溶かします
  3. やがて、海水は中和され、アルカリ性になります。
    アルカリ性になると、溶けていたアルミニウムは水酸化物となって沈殿し、岩石から溶け出したケイ酸と反応します。 後で必要になる塩素(塩化水素ガスに含まれている)は、固定・沈殿を起こし難い為に海水中に溶けたまま残ります
  4. 海水が中性になると、大気中の炭酸ガスも海水に溶け、既に溶け込んでいるカルシウムと反応して炭酸カルシウムを作ります。
    この時、マグネシウムも取り込まれ、この段階で、海水にはカリウムとナトリウムが残ります

カリウムとナトリウムは、陽(プラス)イオンで、陰(マイナス)イオンに吸着する力も同じですが(両方とも一価の陽イオン) 大きさがナトリウムイオンの方が小さいために、周りにある水分子をカリウムイオンより多く吸着します。
プラスとマイナスの電気が引き合う力の大きさは、距離の二乗に反比例するので、 同じ電気量なら相手との距離が短い方(イオンの大きさが小さい)が吸着力は強い訳です。

ここでもう一つ重要な物が出てきます。岩石が風化して出来た泥や粘土です。
泥や粘土も物質ですから電気を帯びた原子や分子を多く持っています。
泥や粘土の表面はマイナスの電気が多くあり、プラス電気を帯びたカリウムイオンとナトリウムイオンを吸着します。
しかし、周りに水分子を付けたナトリウムイオンは吸着力弱くなっていて泥や粘土に多く着くのはカリウムイオンです。
この結果、海水中にはナトリウムイオンが多くなります。
海に注いでいる川や湖沼、地表面にも泥や粘土があるのでカリウムイオンは吸着され流され難いため 海に注ぐ水にはナトリウムイオンが多くなります。
こうして、海水中にはナトリウムイオンが多くなり、原始海水中に含まれていた塩素イオンと結びついて塩になります。