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自由研究向け:地震計の作り方

昔、夏休みの自由研究用に今回とは違う地震計を作ったことがあります。
このページで紹介しているのは記録紙を動かさないものですが、私が作ったのは筒状のものに記録紙を貼り付けて記録紙を回転させるもの。
記録紙を動かす原動力はゼンマイ式の目覚まし時計を手で巻く部分が戻る力を使いました。
想像通り、地震が来る前にゼンマイが解けてしまいました。

今回はもっと簡単な地震計です。
地震計ですから、時刻毎に揺れを記録しなければなりませんが、そうすると記録する紙を正確に動かし続けなければなりませんし、滅多に起きない地震ために膨大な紙を無駄にしなければなりません。
コンピューター時代ですから、揺れを電気信号に変換してパソコンで処理すれば、記録紙の問題も簡単に解決します。
たとえば、永久磁石をぶら下げ、その周囲にコイルを配置しま す。
地震が起きると永久磁石が揺れるので周囲のコイルに微弱な電気が起きます。
この電気をオペアンプなどで増幅してからAD変換(アナログ信号をデジタル信号に変換)し、更にそれをUSB接続できるようにしてパソコンに接続します。
AD変換した信号をUSBでパソコンに繋ぐものは市販されています。
でなければ、コイルに生じた電気で低周波信号を変調して、パソコンのマイク端子に接続し、音声レコーダーソフトで処理します。
後者の方が簡単ですが、それでも、ちょっと難しすぎます。
それで、ここでは時刻の記録は無視します。
地震を感じた時に記録紙を見て、これだけ揺れたと思うだけです。
地震というのは言うまでもなく地面(地殻)が揺れるのですから、空中にある、それも重い(質量の大きい物)物体は、その影響を受けません
それで、下図のようなものを考えて見ました。
自作の地震計の構造図

この工作で大切なのは、鉛筆の芯の部分です。上右の図に、その部分をくわしく書きました。
スプリングを使うのは、地震で粘土が揺れたとき(実際は下の紙が揺れている)に、鉛筆の芯が記録する紙と離れるのを防ぐためです。

横方向の揺れはこれで記録出来ますが、下から突き上げられるような地震は記録できません。
そのために考えたのが、下の図のようなものです。

ただ、これは大変難しそうです。
(1)粘土の球が上下方向のみ揺れるようにすること
(2)粘土を支えているゴムまたはスプリングの弾性
(伸び縮みの性質)のために地震の揺れを正確に伝えない
ちょっと考えても・・・・・・・・
違う方法を考えた方が良さそうです。