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土鈴の簡易な作り方

陶芸をするには窯が必要ですが、非常に高価です。
簡易な窯で土鈴ぐらいは作れます、窯の温度が高くならないので埴輪の質感のように素朴な味わいになると思います。

用意する物は、

  1. 卓上で鍋物をするときに使うガスボンベ式のガスコンロ
  2. 豆炭や練炭に火を点けるときに使う火起こし
    (火起こしが無い場合には、私は哺乳用ミルクが入っているような大きめな缶と直径2mmぐらいの鉄の針金で代用できると思います)
  3. 火起こし(または缶)にちょうど入る大きさの素焼きの植木鉢

火起しと素焼きの鉢を利用した簡易陶芸用窯のイメージ図
火起こしが入手できれば、火起こしの中央に焼きたい物(たとえば、 土鈴)を置いて、上写真中央のように素焼きの鉢をかぶせ、左写真のようにガスコンロの上に置くだけです。
火起こしが入手できない場合には、缶の上下を缶きりで切り取り、下部4分の1ぐらい所に孔を開け、上写真左のように直径2mmぐらいの針金を数本通します。
この針金で作った格子状の上に焼きたい物を置きます。
コンロに載せて火を点けるときには、ガスボンベの入っている上(上写真右では緑色部分)までは絶対に缶が掛からないようにしてください。
掛かっているとガスボンベが熱くなって大変危険です。

この実験をするときは、戸外の風が当たらないところで行ってください。
台所にあるガスコンロ(ガステーブル)では出来ません。
台所用のガスコンロは加熱防止装置や自動消化装置が付いているために温度が200度を少し超えるぐらいで火が弱くなるか、消えてしまいます。
最悪、ガスコンロが壊れることもあります。

土鈴は簡単に作れます。
用意するものは焼き物用の粘土、粘土細工用のヘラ、新聞紙、粘土をこねる時に使う板ぐらいです。           
先ず、粘土はよくこねて粘土中の空気を抜きます。空気が残っていると焼いたときに膨張して割れる原因になります。
粘土で直径1cmぐらいの球体を作ってよく乾燥させておきます。
これが鈴の中にあって鈴を揺らすと当たるものです。
次に、乾燥させた球体を新聞紙で包み、粘土で作った球体の2倍ぐらいの大きさにします。
この新聞紙で大きくした球体を粘土で包んで球体を作ります。
これが鈴の本体です。
鈴の上部になる部分の粘土をつまんで上に伸ばして孔を開けます。
焼いた後にこの孔に鈴をぶら下げる紐を通します。
鈴の下部には細長い孔を開けます。
ヘラなどで中の新聞紙が見えるまで何度を切り取ってください。
ここまで出来たら日陰でゆっくり乾燥させます。日向で乾燥させると、表面だけ乾いて中が乾かないことが多く、焼いたときに割れる原因になります。
乾燥したら上記の窯に入れて焼きます。
焼き上がると、鈴の中の新聞紙は灰になっているので下部の孔から丁寧に出して完成です。