⇒ 自然・科学系記事一覧

自由研究の手引き:光による葉や花の変化を観察する

徹夜した日の午前4時半、外に置いてある植木蜂にはびこっているスベリヒユの葉が昼間より閉じているのに気付きました。
アサガオの様に1日で終わってしまう花もあるのですが、オオイヌノフグリの様に曇っただけで閉じ、晴れるとまた開くという植物もあります。

この様に光に反応する植物を探し、分類し、特徴や共通点を見つけるのもおもしろいと思います。

花の開花・閉花時期は植物の種類によって違います。 植物が花を咲かせる理由は昆虫を呼び集める為です。
ということは、年に1回しか咲かない植物なら気温や地温が上がって昆虫が飛び回る頃に咲く必要があります。
春は光からやって来ると言いますが、陽ざしが強くなって春を感じてもコートを羽織っているような気温では昆虫は飛び回れま せん。

1日内で開くものは温度より明るさの影響を強く受けている可能性が高いです。
気温や地温の変化より明るさの変化の方が変動があります。

植物が明るさを感じる所は、先ず葉が考えられます。
葉は太陽光エネルギーで澱粉を作るのですから葉が光を感じても不思議はありません。

ところが、夜明け前に咲く花、早朝に咲く花、或いは夕方に咲く花、夜に咲く花があるのは不思議ですが、蛾のように夜飛び回る昆虫も居ますし、昆虫など当てにしないで風に花粉を運んでもらう植物は気温や明るさに関係なく空気が乾いている時期を選んで花を咲かせてもいいわけです。

植物は花粉を運んでくれる虫が多く来てくれるなら虫の都合に合わせて花を咲かせますし、昆虫は他の虫と争わないで多くの蜜が吸えるなら夜中でも飛んで行こうと思う訳です。

ただ注意する事は、植物や昆虫に相手に合わせようという意思があるではなく、例えば偶然夜中に咲いたら虫が来て受粉に成功したという植物が増え、偶然夜中に飛んで行ったら蜜が吸えたという昆虫が増えたということです。
スベリヒユの夜明け直後と日中の葉の開き方の違いの写真
左は2004年7月17日4時30分撮影
右は2004年7月18日10時29分撮影