# 身近で見られるカビ(黴)の種類
身近な自然と科学

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身近で見られるカビの種類

クロカビ
(クラドスポリム)
家内で黒いカビを見つけたらこのカビの可能性が高い。
低温乾燥に強い。
饅頭・ケーキ・野菜・衣類などに多い。
アオカビ
(ペニシリン)
290種以上
有用菌
Penicillium chrysogenum, Penicillium notatum はペニシリンの生産菌。
Penicillium roqueforti, Penicillium camembertiはチーズの熟成に関与

カビ毒を産する菌
Penicillium citrinum(米を黄色くする) は腎臓障害を、 Penicillium islandicum は肝硬変や肝臓癌を、 Penicillium citreo-viride は神経障害を引き起こすカビ毒を産す。

コロニーは発育初期には白色、 その後、種類によって青緑色、灰緑色、 黄緑色、灰白色、淡橙色などになる

みかん・リンゴ・餅・パン・清涼飲料水・乳製品などに多い。

コウジカビ
(アスペルギルス)
160種以上
どこにでも普遍的に存在する。
コロニーは白色、黒色、黄色、褐色など菌種によって様々。

有用菌
Aspergillus oryzae などは味噌や酒などの製造に使われる。

カビ毒を産する菌
Aspergillus flavus, Aspergillus parasiticusなどは 肝臓癌の原因になる「アフラトキシン」というカビ毒を産す。

パン・ケーキ・紅茶・ピーナッツ・とうもろこしなどに多い。

ススカビ(アルテルナリア) 農作物に被害を与える。
プラスチックを腐食させる。
ビニールクロス・ゴム手袋・クーラー内部・衣類・かんきつ類などに多い。
ツチアオカビ
(トリコデルマ)
コロニーは成熟すると羊毛状・球塊状になり鮮やかな緑色になる。
セルロースを分解する力が強いので、キノコの原菌培養時に害となる。
5~6度でも繁殖して生育が早い。
壁紙表面・畳・エアコンなどに多い。
黒色酵母
(オーレオパシディウム)
真っ黒で粘々する。
太陽光線、乾燥、低温に強い。
農作物に被害を与える。
タイル目地、冷蔵庫のパッキン、清涼飲料水、ところてん、ゼリーなどに多い。
アカカビ
(フザリウム)
生育が早い。
コロニーは羊毛状、白色、黄色、褐色、ピンク色、赤橙色、赤紫色など菌の種類により様々。
色素を溶出する種類もある。
植物や河川、工場廃水、土壌などに多く、プラスチックにもつく。
「トリコテセン毒素」という刺激性の強い毒を作る種類がある。
農作物に被害を与え、それを食べると食中毒(赤カビ中毒)になることがある。