⇒ 自然・科学系記事一覧

当ページと関連する話題

山芋(ヤマノイモ)は「むかご(零余子)」から殖やすことが出来ます。
むかごは元々は葉の付け根から出た腋芽なのですが、その茎の部分に栄養が溜まって球根状になったものです。
山芋のむかごは食べられるので、よく洗った後、豆ご飯のように米と一緒に炊いて「むかごご飯」にします。
漢方では 零余子 (れいよし)と呼んで、滋養・強壮・強精、下半身の症状の改善に用いられ、「八味丸」にも加えられています。
また、下痢止めとして用いられます。
山芋として食べている塊茎を薄く切って乾燥させたものを「 山薬 (さんやく)」と呼び、零余子と同じに用います。
服用する1日量は、山薬は9~15グラム、零余子は15~25個。
ヤマノイモの茎は、「 山薬藤 (さんやくとう)」と呼び、煎じた液を外用薬として皮膚湿疹、丹毒(溶血性連鎖球菌による皮膚炎で、赤く腫れ、灼熱感や疼痛がある)に用います。

さて、このヤマノイモの「むかご」を、100円ショップで見つけたのが去年の春先でした。
むかごは近くの山を探せば見つかるのでしょうけど、私には珍しいものだったので買ったのですが、植える場所がありません。
3個しか入っていませんでしたから食べることも出来ず、仕方なく、直径15cm、深さ30cmほどのプラスチック製の鉢に植えておきました。
この年は直径3、4mmほどの茎が1mぐらい伸びました。
今年(2010年)は3mぐらい伸びて直径2mmほどの小さな花がブドウのように房状につきました。
ヤマノイモは雌雄異株で、雄の花序は立ち、雌の花序は垂れ下がります。
そして、8月中旬、直径5~8mmほどの「むかご」が20個以上つきました。
左2010年7月11日  中と右2010年8月20日
山芋の花とむかごの写真

2019年6月、自宅の狭い敷地の隅から葉を付けた山芋の蔓が出ていました。購入して植えた山芋は枯れたのですが、それ以降も自宅周りで山芋が芽を出しているのを見ます。
山芋は繁殖力が強いようです。