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天体写真の準備

天体写真に使うデジタルカメラも一眼レフタイプでレンズの口径が大きいもの、F値(焦点距離÷口径)が大きいもの、レンズの口径の大きいもの、シャッターが長く開けられているものが適しています。
また、デジタルカメラの良いところは撮影した画像のノイズをパソコンで軽減できることです。
画像処理用ソフト(天体写真用の画像処理ソフトもあります)も工夫してみてください。
それから、天体写真専門のデジタルカメラはCCD部分(光を電気に変換する画像素子)を液体窒素などで冷却しています。
これは温度が高いと原子の運動が激しくなり、電気信号が妨害されるので冷却して電気信号の流れを良くする為です。

星座を撮るだけなら、20秒ぐらいシャッターを開けていられるカメラと三脚とレリーズがあればよいです。

天体写真撮影に適したカメラ

銀塩フィルムカメラ時代は天体写真を撮るカメラと言えば一眼レフカメラが一押しでしたが、 デジタルカメラ時代の今は惑星や星雲星団を撮るのでなければコンパクトカメラやスマホ内臓のカメラでも撮れます。

天体写真に適したカメラとは
  1. 写す範囲が確実に判る
  2. ピントを合わせられる
  3. 露出時間を長く出来る
  4. 明るいレンズが付いている
  5. 感度が高い撮像素子が付いている
  6. 惑星や星雲星団を撮るなら望遠鏡に付けられる

1、デジタルカメラの多くやスマホではディスプレーが付いているので合格です。
2、これは案外問題です。オートフォーカスでもピントが合う場合はありますが、マニュアルでピントが合わせられるか遠方景色固定が出来るものがよいです。
3、月を撮る場合は地上の景色を撮るときと同じ露出時間でよいのですが、惑星や星座、星団星雲を撮る場合は10秒以上は露出する必要があります。
4、明るいレンズというのは、焦点距離に対してレンズの有効な口径が大きいということです。レンズの明るさは F(焦点距離÷レンズの有効口径)で表されます。F2.8より小さければ星座の明るい星は写ると思います。
5、レンズで作った像を電気信号に変える撮像素子の感度は、ISOやASAで表されますが、撮影対象やその明るさによって自動で変わるものや自分で変えられるものがあります。 ISOやASAの値を大きくすると感度が上がるので露出時間を短く出来ますが、ノイズが大きくなるので画像が荒れます。
6、月や明るい惑星ならレンズを外せないカメラでも写せますが、暗い惑星や星団星雲になるとレンズを外して望遠鏡に直接接続しないと写せません。

結論としては、一眼レフやミラーレスが一番良いという事になりますが、銀塩フィルム時代の様に現像してみるまで判らないということは無いので手許のカメラやスマホでも手軽に試せます。

天体撮影に三脚は必需品

天体写真はスローシャッターや望遠にする機会が多いので、カメラを固定する三脚は必需品です。
丈夫で、重い物が良いですが、安定の良くないものでしたら、なるべく伸ばさないで使ってください。

星座を撮る

大した準備もなく撮れるのは、星座です。
カメラを三脚につけ、撮りたい星座に向けます。このとき、星は暗いので、ファインダーを覗いて方向を決めるのは難しいかもしれません。
枠ファインダー(自作する)と言われる物をカメラまたは三脚に付けると便利です。
これは、下図左のような物で、フラッシュ内蔵カメラがなかった時代には、カメラ上部のフラッシュ(スピードライト、ストロボ) を付けるシューに付けたものですが、今のカメラには付けるところが無いようなので、三脚のカメラを付けるところとカメラの間に挟むのが良いかもしれません。
星座写真撮影には便利な枠ファインダーの説明図
ところで、どのくらいの範囲が撮れるか分かっていれば、おおよその見当でカメラを向けても撮せます。
上の図で言えば、角度Aと角度Bです。
これは計算すれば出るわけですが、結果だけ表にしておきます。ただし、この表は銀塩フィルム時代の35mm幅フィルでの値です。 デジタルカメラの場合は機種ごとに写る範囲が異なるので、カメラでレンズの焦点距離が35mm換算で幾らになるか説明書で探すか、実際に写してどのくらいが写るか予め試してください

カメラレンズの焦点距離 30mm 50mm 135mm 300mm
角度A 44 27 15 4.6
角度B 61 39 18 6.7

表を見てわかる通り、カメラレンズの焦点距離が短い場合(50mm以下)は、目見当でも大丈夫です。
カメラが目的の星座に向いたら、ピント合わせですが、オートフォーカスカメラならマニュアルに切り替えて下さい。
切り替えられないカメラの場合は、遠景撮影モードにします。そのモードが無い場合はとりあえずそのまま撮ってみてください。
星は無限に遠いところにあると考えて良いので、 ピント目盛りは無限遠(∽)に合わせます。
絞りは開放にして下さい。

自動的にフラッシュ(スピードライト)が光るカメラの場合は、フラッシュを切って下さい。
フラッシュを使っても、意味がありません。建物、立木、電線等に当たって、かえって悪い結果になります。

いよいよ、シャッターを切るわけですが、ここが一番の難関でしょう。
露出時間の目盛りを、T また B に合わせ、長時間露光ができるようにセットします。 TやBが無いカメラの場合は出来るだけ長い露出時間にセットします。10秒以上あれば明るい星は写ります。
リモコンで、シャッターの開閉ができるカメラならリモコンを使い、リモコンが無いカメラではセルフタイマーを使います。 カメラを三脚に固定してもカメラのシャッターボタンを指で直接押すと星が乱れた線に写ってしまいます。