ペルセウス座 アルゴル

アルゴル(=悪魔)はペルセウス座のβ星で、星座絵では英雄ペルセウスが抱えているメンドゥーサの頭になっています。
β星というのはその星座の中で2番目に明るい星を意味します。
一番明かるい星をα星と呼び、ペルセウス座の場合はペルセウスのわき腹に位置するアルゲニブ(=わき腹)です。

この神話は、ケフェウス王とカシオペア王妃が彼らの愛娘アンドロメダは海のニンフ(妖精)より綺麗だと自慢したことに始まります。
この自慢話に怒ったのがニンフたちの父である海神ネプチューンで、ケフェウスとカシオペアの国を破壊しようと海の怪物を送り出しました。
ケフェウス王とカシオペア王妃が困って神託を求めると、神はアンドロメダを岩礁に縛り付けて怪物への生贄にせよと告げます。
仕方なくアンドロメダを岩礁に縛り付けると、運良く、ゴルゴン三姉妹を退治し帰途中のペルセウスが通りがかりました。

ペルセウスが抱えているゴルゴン三姉妹の末娘メンドゥーサの頭(アルゴル)は見た者を石にすると言われている恐ろしいもので、 ペルセウスはその頭を海の怪物に見せて怪物を退治しました。

カシオペアとアンドロメダはご存知と思います。
ケフェウス王はカシオペア座の北にある位置するケフェウス座です。そして、海の怪物は、くじら座です。
今の時期ではアンドロメダ座は西北西の地平線にかかり、くじら座は西の地平線下で見えません。

ところで、アルゴルが明るさが変わる変光星と気づいたのは、1669年G・モンタバリ(イタリアの天文学者)で、 最初にほぼ正確な変光周期を出したのは、1782年J・グッドリク(オランダ)です。
彼は耳が聞こえず上手く喋れなかった不遇の天文学者で21歳で亡くなりました