キンカンの実生 3年で花が咲いたが

2023年9月1日作成 2023年10月1日更新

3年前の春先、屋外売り場で冬を越して寒気で葉が傷んで売れ残っていた実付きキンカンの鉢植えを買い、その実の種を鉢に蒔きました。発芽しましたが、
「桃栗三年柿八年 柚の大馬鹿三十年」と言いますから、柚と同じミカン科のキンカンの実生も忘れた頃になっても花も咲かないだろう、と思っていました。
ずいぶん前に蒔いた甘夏は、鉢植えなのに屋外に放置さたままということもあるのでしょうが、10年以上経っても花1輪咲きませんでしたから。

ところが、3年目の今年(2023年)8月中旬、キンカンが白い5弁花を3輪咲かせました。
キンカンの実生3年目に付けた花 20230818
(2023年8月18日撮影)
予想外のことでしたので調子にのって、次は実が為るかと期待したのですが、花が散ったら子房が膨らむ気配どころか花が咲いた痕跡も残りませんでした。幼果に成って落ちたのなら来年は期待出来ますが、やはり、柚な大馬鹿三十年か?

「桃栗三年柿八年」の成句には、「柚は九年で成りかかる」と続けることがあります。私が蒔いたキンカンは3年で成りかかったのでしょうか。
因みに、この成句は、物事が成すにはそれに応じた時間が掛かる、人が大成するには人それぞれによる年月が必要だという意味があります。

徒長枝が伸びて来た

幹から花を付けた枝の3倍ぐらいある枝が直立して伸びてきました。
徒長枝(とちょうし)と言われるものです。
徒長枝の特徴
  • 伸びるのが早い
  • 真上に延びる
  • 軟弱
  • 花や実が付かない
実生のキンカンから伸びて来た徒長枝の写真2023/09/29
2023年9月29日撮影

徒長枝の長さは約50cmで、発芽から3年掛かって伸びた枝を僅か1月間で追い越してしまいました。
幹から真上に直立して伸び、残暑の強い日光を浴びると先端から10センチぐらいが萎れてしまう柔らかさで、徒長枝の特徴を備えています。
また、長さが50cmもあるのにこの徒長枝からは枝が出ていません。
園芸書によれば、徒長枝は日光不足や窒素肥料過多、高温が原因とあります。
肥料はほとんどやってないので窒素過多は無い、日光不足も無い、残るは“高温”です。2023年夏は暑かったですから。

徒長枝には花や実が付かず、徒長枝は栄養を分捕って他の枝を枯らすので元から切るのが通常ですが、木を太らせる効果があるらしいので切らずに様子見することにします。