身近な自然と科学

冷蔵庫を使った干し椎茸の簡単な作り方と椎茸の栄養を丸ごと摂れる食べ方

キノコのシイタケ(椎茸)が安価に出回っているときには干して保存しておきましょう。
特にお正月前は高騰するのでその前の安い時期は干し椎茸作りには最高です。
しかし、椎茸の原木栽培の収穫時期は3月から5月、10月から11月と雨が多い時季です。 農作物は収穫時が最安値ですから、椎茸が安い時は天日を利用した自然乾燥には適さないことが多いです。
業者が干し椎茸を作るときには熱風乾燥機を使いますが、私たちは冷蔵庫を使ってみましょう。

冷蔵庫内で椎茸を乾燥させる

ネット入りの椎茸を購入したときはそのまま冷蔵庫に、ビニール袋などに入っていたときは袋から出して適当なネットで出来た袋に移し変えて冷蔵庫に入れておきます。
このとき、椎茸に他の食品の匂い(臭い?)が移らないように脱臭剤を入れておくとよいかも知れません。
(特ににおいの強い食品と一緒で無い限りは心配することは無いようですが)
このまま 放って置けば、冷蔵庫の中は低温かつ乾燥状態なので、気温が高い時季でも腐らず乾燥状態の椎茸が完成します。
ただ、この方法では日光を浴びることによって作られるビタミンDが出来ないので、天気の良い日に半日ぐらい日光に当て、ビニール袋に入れて保存します。
この方法なら降雨の心配をしなくてよいので、独り暮らしや共稼ぎの方でも容易に干し椎茸が作れます
もちろん、冬季の太平洋側のように低温で乾燥している時季は購入後直ぐに天日に当てて置けば、3日ぐらいでビタミンDが多い干し椎茸が完成します。
下の写真の左2つは冷蔵庫内で放置しておいたもの、カチカチに乾燥しています
右は天日干しにしているところ、ネットの網目に針金を差し込んで引っ掛けています
冷蔵庫で乾燥させた椎茸の写真

この干し方は舞茸には使えません。舞茸は自分を壊す酵素を持っているので発酵してしまいます。

椎茸の食べ方でお勧めなのは、炊き込みご飯

ご存知のように、椎茸には免疫力を高めて癌を予防する効果があると言われ、戻し汁にはその有効成分が含まれています。
ですから、炒め物や鍋物に使ったのでは全てを利用できません。
干し椎茸を戻すには、先ず、干し椎茸を水道水で手早く洗います。表面に付いた誇りや臭いを除くためです。
次は、干し椎茸を戻すには低温が良いので、室温が高いときには冷蔵庫で一晩ぐらい時間をかけて戻します。急ぐときは、温かめの水に砂糖を一つまみ入れた中に干し椎茸を入れて戻します。
戻すときの水は椎茸が浸るぐらいが良いです。
次に、米を研いだら水を切り、干し椎茸の戻し汁を研いだ米に加えて水加減を調整します。いつもよりちょっと少なめにしてください。
戻すときに水を多く使うと、ここで栄養たっぷりの戻し汁を棄てることになります。
戻した椎茸は傘の部分を薄く切って釜に入れます。それに好みの出汁の素(和風が良い)と醤油を入れます。
醤油の量は、ご飯を炊く水をなめてみて、ほんの少し塩気を感じる程度が良いです。
出汁の素にも塩分が含まれていることが多いので気をつけてください。