身近な自然と科学

ブドウの挿し木と水挿し



2022年8月2日作成

草木などの高等植物を殖やすには、種子を採取して蒔く方法と、葉や茎、根を切り取って土などに挿して根や新芽を出させる方法があります。
葉や茎、根は生殖細胞では無いので、後者で殖えるのは栄養繁殖または栄養生殖と呼ばれます。
八重咲き種に多い種子が出来ない植物は栄養繁殖になります。それらが園芸植物でしたら 人為的に挿し木や接ぎ木で殖やし、自然界でしたら嵐などによる倒木や吹き飛ばされた枝葉が土などで覆われ、水分や温度が保たれる条件が揃ったときに新しい芽が出て殖えます。

この5月下旬、水を入れたプラスチック容器に下旬ブドウ(巨峰)の新枝を入れて置きました。椿ではよく行われる水挿しです。
ブドウの新枝2本挿し、その中の1本は早々腐り、残る1本は芽や根が出る気配はありませんが、なかなか腐りません。
見ると、ブドウの枝の水に浸かった部分に直径1mmほどの白い物がたくさん付いていました。
初めて水挿しをした時にはこの白い物から根が出るのかと思ったのですが、水カビらしく宿主(水挿しにした枝)から栄養分を吸い取り、その代わりに水分を与える関係は長くは続かず両者とも腐ってしまいます。

ところが、今日見たら水に挿したブドウの枝から根が1本出ていました。
水挿しのブドウの発根の写真
根が出ているので鉢に植えて土が乾かないようにしていれば育ちます。

ブドウの水挿しと挿し木の比較写真
上の写真の左は水挿ししたものです、右は同時期にビニールポットに土を入れて挿したものですが、伸びている枝葉は挿し木をした枝からは出た新しいものです。
土に枝を挿す通常の挿し木は枝葉から水分が蒸発しないようにビニールなどで覆う必要がありますが、根が出ると成長が早いです。