身近な自然と科学

デジタルオシロ Hantek DSO5072P ちょっと弄ったレビュー

心電計を自作しようか思い立ち、それにはオシロスコープが必要だ、と通販サイトを見ていてポチってしまったのが、 Hantek DSO5072P という 2Channel Digital Storage Oscilloscope です。
アマゾンで、 Hantek デジタルオシロスコープ 70MHz 1GSa/s DSO-5072P

作ろうと思い立った心電計の方はと言えば、安いものならアマゾンでオムロン 携帯型心電計 HCG-801のように 2万円台前半で入手できるのですから今回買ったオシロでお釣りが来ます。衝動買いにももっともらしい理由を付けるのが人の悪い癖です(それは、おまえだけですって)
それはともかく、昨日ポチって24時間も経たない内に女性の黒猫さんが自転車で届けてくれました、感謝!感謝!
(本体の重さは、2.08kg)

Hantek DSO5072P の電源プラグがコンセントに合わないというレビューがあったので心配しましたが、デスクトップパソコンや計測器には普通に使われているアース付きのプラグでした。
今は使っていないパソコンから変換プラグを借用してオシロの電源を入れ、先ずは自己較正からです。
自己較正は、「周囲温度が5℃以上変化した場合は常に実行する必要があり、電源を入れてから20分ぐらいの後で機器が温まってからする」ということです。
自己校正の手順は、入力コネクタからプローブを外し、全面右側上にある[UTILITY]ボタンを押し、[Do Self Cal]オプションを選択して画面の指示に従います。
下は自己較正中の画面
Hantek DSO5072P の自己校正
続いて、お決まりのブローブ(測定したい回路とオシロを接続するコード)の校正です。
DSO5072P全面の右下にある5V1kHzの基準信号出力電極にブローブを当てて、前面右上の[AUTO SET]ボタンを押すと、
Hantek DSO5072P
の様に角が尖った波形が映し出されました。本来は綺麗な矩形波のはずなのですが、ケーブルを伝わってくる間に変化してしまったのです。
どんな波形でも色々な周波数の正弦波や余弦波の集合で表されますが、ケーブル内を通る信号は周波数によって伝わり方が異なってしまいます。そのために、これらの周波数が出力端で合わさったときに入力の波形と異なったものが出てきてしまうのです。
この現象を軽減するためにブローブには可変コンデンサーが付いています。このコンデンサーを調整すると

と綺麗な矩形波になります。
この矩形波は周波数1kHz、周期の半分が5Vというものですが、これを高速フーリエ変換(FET)で、縦軸を強度、横軸を周波数で表すには、[MATH MENU]ボタンを押します。

輝線の左端から右端へ、0Hzの直流分、1kHzの基本波、偶数波2kHz,奇数波3kHz、偶数波4kHz、奇数波5kHz、・・・と交互に続きます。

次に、自動車用鉛バッテリー用に自作したパルス充電器の出力(パルス部分)を測ってみました。⇒ 自動車バッテリー用パルス充電器を自作してみた

カーソルを動かしての手動での時間測定時の画面です。縦破線の間隔は106.0nSで、周波数に変換すると9.43MHzです DSO5072Pではぎりぎり綺麗な波形に見える周波数のようです。
このパルス部分を帯域20MHzのアナログオシロスコープで測ったものが下記です。

調整が微妙で波形が安定せず、写真に撮ったらいくつもの波形がダブって写ってしまいました。
調整が楽なのがデジタルオシロの強みですね

DSO5072Pには日本語モードがありますが、メニューのみが

(カーソルでの測定時)
と何とか解る日本語になるだけでヘルプは英語か中国語です