身近な自然と科学

BS/CS対応ラインブースターを使ってみたけれど、効果は限定的だった

2021年11月16日作成

あのパラボラ型のCS/BSアンテナが経年劣化したのか、引き込む同軸ケーブルの経年劣化、或いは双方共の劣化なのか、最近、CS放送の画像が時折乱れるようになりました。
アンテナを買い替えれば映りが良くなるだろう、とは思いながら通販サイトのアマゾンを眺めていると、
1288円で配送料無料のBS/CS対応のラインブースター(発売元はエスエスエーサービス)がありました(2021/11/15時点)
ラインブースターというのは、アンテナとテレビ受信機を結ぶ同軸ケーブルの何処かに入れて同軸ケーブルで生じる損失を補う高周波増幅器です。
アマゾンでも一番安いブースターで、アマゾンでの評価は星3つ、良いから返品やゴミ箱入りまで。
大手メーカー製の評価も返品があるので、悪い評価は使用法が間違っているのに違いない、私はそんなドジはしないという身の程知らずから来る自負から早速注文しました。
翌日の午過ぎにはアマゾンロッカーで受け取れました。
BS/CS対応のラインブースター(発売元はエスエスエーサービス)

私は主にPX-W3U3というテレビチューナーを使ってパソコンでテレビを観ています。
CS/BSアンテナからテレビとチューナーまでのアンテナケーブル(同軸ケーブル)の経路は下図の様になっています。
アンテナからテレビまでの同軸ケーブル経路図

そこで、手っ取り早く接続できる図のC点(PX-W3U3と2分配器の間)にラインブースターを入れてみました。
しかし、全く映りません。もちろん、PX-W3U3からブースターへの電気の供給はONにしています。
全く映らない原因は、ブースターの故障を除けば、ブースターの先の2分配器内で直流的に短絡していて電気の供給が強制的に止められたしか考えられません。

次に、図のB点(SC/BSアンテナへ電気を供給している電源部と2分配器の間)にブースターを入れてみました。
今度は映りました。ブースターが故障していない限り映るのが当たり前の位置なので、評価で返品かゴミ箱入りまであった製品なので正直、ホッとしました。
ところがです、最初の数時間は調子が良かったのですが、その後、TVTEST(テレビを観るためのソフト)でドロップ・エラーが増え始めました。
画面も時折乱れます。天候状態によって入力が微妙に下がったのでしょう。

そこで、図のA点(パラボラアンテナの出力端から50cm)にブースターを入れてみました。
結果、ドロップエラーが0になり、画像の乱れも無くなりました。
ただ、どの位置にラインブースターを入れてもテレビ、パソコン上のTVTEST共に入力電波強度を示す値は、ブースターを入れる前から高くないのに誤差の範囲と思えるぐらいしか上がりませんでした。
(アナログの電波強度測定器なら増幅器を入れた分だけの雑音を拾って計測器の値だけは増えるだろうにデジタルは上がらない、と妙な感心をして)
CS/BSアンテナの経年劣化でブースターに入る前の電波強度が弱すぎてテレビなどの入力電波強度が目に見えて上がらないのでしょう。