電気の流れをじゃまする物
私たちの周りのは、電気が流れる物(導体)と流れない物(絶縁体)、その中間の物(半導体)があります。
電気が流れるというのは、電子が流れるということですから、言い方を変えれば、導体は電子が動きやすい物、 絶縁体は電子が動けない物、 半導体はこれらの中間ということになります。
電子の流れ具合を決める物は、自由に動ける電子(自由電子)の量、自由電子の熱運動、原子の結合具合 などです。
一般的に、温度が高くなると熱エネルギーによって原子の運動が活発になって負の電荷を持った電子を引き付けるために電子は流れ難くなります。
整然と並んだ人の間を通り抜けるのは簡単ですが、お祭りの見物人たちのように並んでいなかったり、あちらこちらに動いたりする人たちの間を通り抜けるのは大変なのに似ています。 ただし、半導体は温度が上がると逆に流れやすくなります⇒ 半導体とは?半導体と他の物質との違い
また、断面積(銅線などなら太さ)が大きいほど流れやすくなります。 これも私たち人間と同じで狭い道より広い道の方が通り易いのです。
電子の流れ具合を調整するための物を抵抗(電気抵抗)と言います。
私たちの身の回りの電気製品・・・例えば、テレビ、ラジオ、電話、パソコンなどには、この抵抗がたくさん使われています。 LSIやICなどの半導体チップでは抵抗を使わないで済む電子回路を採用したり、 あまり電流が流れない部分の抵抗は半導体チップの中に半導体で作り、半導体では作れない抵抗だけはLSIやICの外で普通の抵抗を接続しています。これはコンデンサーも同じです。
抵抗という電子部品は、電気を使うもので使っていないものは無いというくらいたくさん使われています。
簡単に電気抵抗を測定するには、テスター(回路計)を使います。テスターは、オームの法則の 抵抗=電圧÷電流 を使って計測するのですが、電圧値と電流値を計測して計算するのは面倒なので、電流を測ることによって抵抗値が判るように電圧は一定値にしています。