太陽電池付きの庭園灯
東日本大地震で東京電力管内は電力不足に陥り、3月14日から地域毎に輪番に停電を行う計画停電が発表されました。
停電で最も困るのは明かりですが、昨日まで山と積んであった乾電池がすっかり姿を消しています。
そこで、カインズホームで太陽電池付きの庭園灯(LEDソーラーライト CH118A)を買ってきました。
庭園灯を室内で使うというくだらない発想は私ぐらいだろうから懐中電灯や乾電池は売り切れてもあると思ったわけです。
懐中電灯ほどは明るくないでしょうが、室内や廊下に置くにはローソクより安全です。
太陽電池は通常は当てには出来ませんが、計画停電では停電になる時刻はおおよそ判っていますから、 晴れた日なら太陽光で外で充電、曇りなら家庭に来ている電気で充電して備えて置けます。(こう考えたのは私だ けではありませんでしたが)
ちょっと分解してみると、下写真のようになっていました。
下写真の中央の透明樹脂の物が白色の高輝度LED、その左が正体不明のANA603LEDの右が33Ωの抵抗、その右がダイオードです。
高輝度LEDを発光させるには3.6Vほど必要ですが、バッテリーは1.2Vニッケルカドミウム電池1本なので昇圧しなければなりません。
が、基板を見てのとおり、ANA603 10279 という4端子の物と抵抗1本、整流ダイオード1本だけです。
基板から回路図を起こすと、上写真の右のようになりました。
太陽電池S1に太陽光が当たると、ダイオードD1を通って、ニッケルカドミウム電池E1を充電します。
ダイオードD1はニッケルカドミウム電池が蓄えた電気が太陽電池S1に掛からないようにする働きをしています。
また、太陽電池S1のプラス電圧がANA603の端子に掛かっているので、この電圧の高低でLEDを発光させるか制御しているようです。
(暗くなると、太陽電池S1の出力電圧は極低いかゼロになりますから、ANA603はニッケルカドミウム電池からの電圧を上げて発光ダイオードに電流を流します。
このANA603の中に、トランジスターやコンデンサー、ダイオードなど昇圧に必要な部品が入っているのでしょうか。
直流電圧を昇圧する方法は 、発振させて交流をつくり、この交流電流を変圧器に通して電圧を上げてからダイオードで直流に変換するか。
発振させてつくった交流を整流して幾つかのコンデンサーに充電し、このコンデンサーを直列接続にして電圧を上げる方法しか思いつきません。
ところで、実際、この庭園灯を室内で使うとなると、置き方に困りました。 庭園灯ですから庭土に突き挿すように出来ているのでこのままでは床には立てられません。
針金でスタンドを作ろうかとも思いましたが、停電予定時刻は 刻々と迫っています。そこで、牛乳の容器に庭園灯を挿し込み、その周囲に小石を入れ、倒れてもこぼれないように上に新聞紙を詰めました。
綺麗な飾り石を入れたガラス容器にでも挿せば見栄えがするでしょうけど。
後 日、インスタントコーヒーが入っていたガラス瓶を使って下写真のように作り直しました。
プラスチック製の蓋に孔を開けて挿し込んだだけですが。
この型の庭園灯の主要部分は上部の円い部分にあるので、ここだけ利用して作りかえれば、夏休みの工作の宿題を兼ねての実用品が出来るかも・・・
なお、カインズホームで売られているこの型の庭園灯には、オレンジ色と白色がありますが、照明利用なら白色の方が適しているようです