起上り小法師の作り方
起き上がり小法師は、達磨のように丸く転がりやすい形の底に錘を入れて重心を低くし、転がっても直ぐに立つようにした玩具で、転んでも直ぐに立ち上がるので縁起物として民芸品として売られています。
写真は熊本の民芸品です。
市販されている起き上がり小法師の作り方は達磨の作り方と同じで木を彫って形を作ります。
これを木型にして、その上に薄い紙を貼り付けて張り子を作って乾かし、外からナイフを入れて前後に半分に割り、木型を取り出し、再び張り合わせます。
私たちが起き上がり小法師を作るときは、同形のものは1個しか作らないで木型を作る必要はありません。
昔からよくあるのは「卵」で作るものです。
下図のように、生の鶏卵の尖った 方にストローが挿し込めるより少し大きな孔を開けます。
キリや釘の先などで少しずつ突くと孔が開きます。
孔が開いたら、ストローを挿し込んで、黄身や卵白を吸い出します。
中身を取り出したら水を入れて中を綺麗に洗います。
そして、空き缶などに「魚釣り用の錘」に使う鉛を入れて、コンロで熱くして溶かし、卵に開けた孔から鉛を流し込みます。
このとき、熱で卵の殻が割れないように、また、鉛が卵の下に綺麗に溜まるように注意します。
卵が斜めになっていると、真っ直ぐに立ちません。
そして、紙で孔を塞ぎ、卵に目鼻などを書きます。
鉛を溶かし入れられないときは、孔から液体の接着剤を入れます。
水で薄く伸ばせる接着剤(でんぷんのりなど)を流し込みやすい粘度にして入れます。
そして、よく洗った砂を孔から入れて、接着剤が乾くまで、卵を立てておきます。
接着剤が砂を一塊にして卵の底に付けます。
下図のように、鶏卵を半分に割ったもの、ピンポン玉を半分に割ったもの、コインを入れて玩具を出す「ガチャガチャ」の丸いケースの半分を使って作る方法もあります。
手が入るので、底に錘をつけるのが簡単です。
上が無いので、左図のように紙で円錐をつくってかぶせたり、紙粘土などで好きな形を作って載せてください。
ただし、紙粘土をたくさん使うと上が重くなってしまうので、中は空洞にするなど、軽くなるように工夫してください。
どんな方法でも作れますが、底は丸くて転がりやすいこと、底を重くして重心を低くすることが重要 です。
底を重くしても、上がそれ以上に重いと逆立ちしたり、寝てしまって起き上がれなくなります。