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三角関数- 正弦定理の使い方 距離を測る

最も解りやすい三角関数の使い方は、遠くの点までの距離を測る問題(三角測量)だと思います。
下記図において、$A$ 点から $D$ 点までの距離 $x$ を求めることにします。
三角測量の説明図
測量して判明しているのは。辺aの長さと∠ABCの角度α、∠ACDの角度βです
正弦定理によると、∠ABCの角度αと辺b、∠BACの角度と辺aの間には次の関係があります。

$$\dfrac{b}{\sin{\alpha}}=\dfrac{a}{\sin{\gamma}}\tag{1}$$
角度 $\gamma$ は三角形の内角の和が $\pi$ であることから $$\pi=\gamma+\alpha+(\pi-\beta)$$ $$\gamma=\beta-\alpha$$ 式1から辺bは $$b=a\dfrac{\sin\alpha}{\sin\gamma}$$ 求めたい $x$ は
$$x=b\sin\beta=a\dfrac{\sin{\beta}\sin{\alpha}}{\sin{\gamma}}$$
よって求めたい $x$ は、角度 $\gamma$ を戻して
$$x=a\dfrac{\sin{\beta}\sin{\alpha}}{\sin{(\beta-\alpha)}}$$

現在の測量では、レーザーを使った距離測定を行っているので、角度を測るのでは無くて三角形の辺の長さから求めています

正弦定理の説明

上記では、三角測量で三角形の正弦定理を使った求め方を説明しましたが、 正弦定理には、三角形の外接円の直径が辺の長さとその辺が対応する角度のsinの比に等しいという性質があります。
正弦定理の説明図
上図の三角形ABCが外接する円の半径 $R$ の2倍の直径とには次の関係があります。

$$\dfrac{a}{\sin{\alpha}}=\dfrac{b}{\sin{\beta}}=\dfrac{c}{\sin{\gamma}}=2R\tag{2}$$