video converter LKV381 画像劣化度合い

Blu-rayの出力がHDMI(High-Definition Multimedia Interface)以外は480iまでに制限されるようになってから、 アナログのD端子やS端子、RCA端子から映像が出力できるものは無くなってきました。
480iは、縦の画素数が480で、光学レンズで作った像の光を拾う時に縦方向だけ 1画素置きに操作して作った画像 (interlaced scan)を表しています。

蛇足になりますが、画像のインターレススキャン(飛び越し操作)について説明します。
説明に使う写真は、女性の長い髪が揺れた時のものです
画面縦方向だけ1画素置きにスキャンしてレンズが作った像から光を電気の強弱に変えるので 約60分の1秒毎に作った画像は簾越しに見る景色のように縦方向だけ1画素分置きに空白の画像が作られます。

次の60分の1秒で、縦方向1画素分ずらしてスキャンして先に作った画像の空白分の画像を埋める画像が作られます。

2枚で縦画素数480の1枚の画像が出来ます。

60分の1秒間で作った画像は粗いですが60分の1秒毎に撮るので動きのある被写体を動画で再生したときに動きが滑らかに見えます。
その代償として、静止画として切り取った場合は60分の1秒後の画像が合成されているので、直ぐ上の写真の様にボケてしまいます。

さて、Blu-rayなどの高画質が出力されるHDMI端子は、HDMI入力端子があるテレビやディスプレイに接続するのが本来ですが、 HDMI入力端子が無いテレビやディスプレイはまだたくさん使われています。
そこで、HDMIのデジタル出力をアナログ信号にするものが売られています。解像度は480iです。

たとえば、私がHDMIからアナログに変換したときの画像劣化を見るために使ったのは、「video converter LKV381」というものです。

先ず、デジタルカメラで撮ったそのままの写真が下のものです。

この写真を「HD Media Player」からHDMIで出力し、これを「video converter LKV381」に入力してアナログビデオ信号に変換します。

次に、アナログテレビのビデオキャプチャーでパソコンに取り込みました。
「HD Media Player」で画像が多少劣化しますが、画素数を減らす方向には働かないので気にしないことにします。
こうして得られた画像が下のものです。

小さいディスプレイでは大して変わらないように見えますが、少し大きなディスプレイで見ると粗さが目立ち、 保険会社のテレビコマーシャル画面に表示されるような少し小さな文字になると読めません。
保険の広告は、小さく出る文字が重要なのに。
動画の場合は動きに気をとられる分だけ気になりません。
アナログテレビ時代は、綺麗に受信できていないドラマなどを3倍速のVTRで録画して観ていたのですから、 大画面で見ない限りは新しいディスプレイーを購入するまでの間に合わせにはなると思います。

Blu-rayプレイヤーは買ったけど、オーディオアンプにはHDMI入力が無くて接続出来ないというときには、 HDMI出力から音声を分離して取り出すものがあります。
下写真は今回購入したもので、HDMI出力機器とディスプレーなどの間に入れて、音声だけ取り出すものです。
光音声出力があり、サラウンド・オーディオアンプに接続すると5.1chサラウンドまで再生できます。

テレビ、レコーダー、プレイヤー、ディスプレーなど全てをHDMI出力・入力端があるもので揃えられればよいのですが、 しばらくすると、また、別の接続方式が現れるのがこの業界、かも? です。