パイの皮、果物は冷やす、ドレッシングのサラダ

パイの皮はバターで小麦粉の層を分離するようにつくり、高温短時間で焼く

焼きあがったパイの皮は、粘りのない、薄い小麦粉の層が何十にも重ね合っていることで軽い食感を出しています。
そのためには、粘りが出るグルテンが作られないように薄力粉を使い、粉と水をよく冷やしてからこねます。
そして、小麦粉がこねあがったら薄く延ばし、よく冷えたバターを包み込んで再び延ばします。
(よくこねると粘るグルテンが出来るので、軽くこねたときは濡れふきんを掛けて30分ほど寝かせます)
次に、小麦粉をこねたものとバターを混ぜるのでは無く、地層か樹木の年輪のように
小麦粉:バター:小麦粉:バター:小麦粉
というふうに重ねていきます。
バターは小麦粉の層が隣の小麦粉の層にくっつかないために使われています。

ですから、バターを冷やしておいて溶けないようにします。

焼くときもなるべくバターが小麦粉に染み込まないようにするために、高温短時間で焼き上げます。
200度弱で20分間ほどです。


果物は冷やすと甘みが増し、温めると酸っぱくなる

果物に含まれる甘み成分は主に果糖とブドウ糖ですが、この二つの糖は、温度によってα型とβ型の間を行ったり来たりします。
低音下で増える果糖のβ型はα型より3倍甘いので、β型が増えるように果物を冷やして食べます。

逆に温めると、甘味の強いβ型が減り、また水素イオン濃度が増えて酸っぱくなります。
(酸っぱさは水素イオンによります)


ドレッシングを掛けるサラダは、食材と盛り付ける器をよく冷やしておく

ドレッシングは、油と酢、塩などを混ぜたものですが、酢と油は混ざらないので、食材や器が温かいと分離が早くなり、酢と食塩が食材に染み込んで歯ざわりが悪くなります。
特に手作りのドレッシングは乳化剤が入っていないので酢と油が分離します。