海苔を焼く、ナスを焼く、小麦粉のルー、天ぷらの衣、うどんや素麺は茹でて洗う

海苔を焼くときは片面だけ焼く、または2枚重ねて焼く

海苔は両面を焼くと脆くなり、香りも抜けてしまいます。
2枚重ねて焼くと、香りが反対側の海苔に移るので、1枚だけ焼くより香りが残ります。

ナスは切り口に油を塗ってから焼く、油の吸い過ぎを止めるには塩水に浸ける

ナスは組織が荒いので直ぐに乾いてばさつきます。
それを防ぐために切り口に油を塗り、舌触りをよくします。
また、油が焼いているときに出る汁を閉じ込めて美味しさを保ちます。

茄子は油をよく吸うのでカロリーの摂りすぎが心配になります。
こんなときは、しょっぱい程度の塩水(3%ほど)に10分ぐらい浸けてからキッチンペーパーなどで塩水を取ります。
茄子がしょっぱくなることはありません。

なすの皮の紫紺色はアントシニア系色素ナスニンの色ですが、ナスニンは鉄と結合すると紫色の金属塩になって藍色に変化します。
そこで、茄子料理を色よく仕上げるときには鉄製の鍋やフライパンを使うようにします。

ルーをつくるときは薄力粉をバターでよく炒めてから水を加える

小麦粉をバターでよく炒めると、小麦粉の粒子がバターで覆われてダマになり難くなり、 また、小麦は150度以上に加熱されると、澱粉の一部がデキストリンに変わって粘性が抑えられます。

天ぷらを揚げるときは、冷水で小麦を溶いて直ぐに揚げる。卵は少なめ

天ぷらの衣は触感が軽い方がよいので、粘性にあるグルテンが出来ないように冷たい水(出来れば氷水)で小麦粉を軽く溶いて直ぐに揚げます。
溶いて時間が経つとグルテンの量が多くなって衣に粘りが出てしまいます。
卵を入れると、卵が熱で衣を膨らませるので軽い触感になります。
ただし、卵白は加熱するとゆで卵の白身で解るように硬くなるので全卵を使う場合は水で溶いて少なめに使うか、黄身だけを使います。
卵の黄身にはレシチンが含まれ、このレシチンが衣内や素材内の水と天ぷら油を乳化(油と混じらない物を油と均等に混合して固定する)させるために、 卵を入れると味も格段に良くなります。

卵の黄身を乳化剤として使う例は、酢とサラダ油を混ぜて作るマヨネーズです。
また、少し重曹を入れると、加熱で出る二酸化炭素が衣を膨らませ、時間が経っても軽い触感を保てます。
ただ、衣が黄色くなります。

うどんやそうめんを茹でたら冷水でよく洗う

温度を下げて麺の芯まで糊状になって腰が無くなるのを防ぎ、麺の表面の糊状の澱粉を洗い落とし、汁が汚れるのを防ぎます。
麺が熱い内に手で触ると臭いが付きやすいので冷めるまで素手で触ることが厳禁です。
素麺は製造時に使った油を落とすために、茹で上がったら冷水でよく揉み洗いをします。