大きな魚の姿揚げ、イカと海老を揚げるとき、蒸し物に向く魚、煮魚

大きな魚の丸揚げは2,3度揚げる

大きな魚の姿揚げをする、表面だけ焦げて内部は生ということがあります。
そこで、最初は低温(140から150度ぐらい)の油で揚げて、一度、網の上にとります。
冷めて行く間に熱が内部に伝わるので、頃合いを見て、今度は少し高温(170から180度)の油で2度揚げします。
それでも、内部が生なら、また網に上げて熱が内部に伝わるのを待って三度揚げなおします。
2度揚げは骨付き鳥の揚げ物でもします。

イカを揚げるときは縦横に細かく切れ目を入れると撥ねるのを防げる

烏賊はタンパク質のコラーゲンで出来た繊維が縦横に走っているために、加熱すると丸くなり、このとき含んでいる水分が搾り出されて膨張して熱い油を飛ばします。
油のはねを防ぐには、イカの皮をよく剥き、加熱で丸まらないように身に縦横に切れ目を入れます。
イカの身に含まれている水分をあらかじめ少なくすれば油はねが少なくなるので、醤油などの調味料に漬け、浸透圧を利用して身から水分をとっておく方法があります。
なお、イカのように水分が多い動物性蛋白質のものを揚げると油が悪くなるので、幾種類かの食材を天ぷらにするときは最後に揚げます。
牡蠣も油を悪くするので最後に揚げます。

エビを揚げるときは、エビの尾の先を切っておく

海老は加熱すると丸まるので、筋を取り、包丁目を横方向に入れておきます。
また、海老の尾の先は袋状になっていて水分がたまっています。
天ぷらにすると、油はねを起こすので、尾の先を切って袋から水分を抜いておきます。

魚を蒸し物に入れるときは脂の少ない淡白なものを選ぶ

蒸し料理は臭みや脂がそのまま残るので、臭みのあるものや脂が濃いものは向きません。
鯛やヒラメなどの白身が使われます。

魚を煮るときは煮立った汁に入れて煮る

温度の低い汁から煮ると、魚の美味しい成分が汁に溶け出してしまうので、熱い汁に入れて魚の表面のタンパク質を凝固させて成分が出るのを防ぎます

ムニエルをつくるとき、焼く直前に小麦をまぶす

ムニエル(魚のバター焼き)は、魚に小麦粉をまぶして焼くことにより、小麦粉が魚から出る水分を吸収し、同時に小麦粉が魚を包んで魚が乾くのを防いでいます。
このため、小麦をまぶしてから余分の粉を落として直ぐに焼きます。