落し蓋、面とり、フキ・ナスを煮る

魚を煮るときは落し蓋をする

落し蓋は煮物をするときに鍋の中に入れる蓋のことです。
蓋をすることによって魚などの食材が浮き上がらず、汁が落し蓋の上にまで吹き上がるために煮汁が食材の上にまで掛かります。
このために、少ない煮汁で済むので、食材から煮汁に溶け出した成分が食材の表面に着いて美味しくなります。
また、汁が沸騰しても落し蓋に抑えられて食材があまり動かなくなるので身崩れが防げます。
特に、身崩れしやすい白身魚を煮るときは必要です。
落し蓋は木製が一般的ですが、汁を吸い込み、また、臭いが着きやすいのでアルミホイルを鍋の内径より少し小さく切って使うと、使い捨ての落し蓋になります。
食品用の和紙なども使えます。
鍋の内径より小さな陶器製の平皿なら重みがあるので食材の動きが少なくなります。
ただ、熱いときは皿が取り難いです。

根菜類を煮るときは角を落とす

大根や人参、芋などを大きく切って煮るときは、角を削るように切り落とします。
これを「面とり」と呼びます。
面取りをすることによって煮ているときに角が欠けなくなり、食材の表面積が少しですが増えるので味のしみこみがよくなります。

蕗は茹でてから水にさらし、それから冷たいだし汁に漬けておく

フキは味がしみこみ難いですが、長時間煮ていると緑色が変色してしまいます。そこで、軽く茹でて冷水にさらして灰汁をとります。
それから冷たいだし汁に入れて味がしみこむまで放置します。
しみこんだら短時間で煮揚げます。

茄子は油で揚げるか炒めてから煮る

ナスの色素はナスニンと呼ばれる水溶性なので、油で揚げたり炒めて油で色素を覆って汁に溶け出さないようにします。