肉の切り方、焼き方

厚切りの肉を加熱するときは筋や繊維を切るように切れ目を入れておく

肉の筋や繊維は丈夫な上に長いので、筋や筋と直角に切らないと食べづらいですが、 ステーキやカツなどをつくるときは、筋や筋を切るように切れ目を入れておかないと、加熱によって筋や筋が収縮して肉が変形してしまいます。
肉に衣をつける調理では、肉が変形するために衣が剥がれやすくなります。
豚肉は寄生虫が生息している可能性があるために内部まで熱を良く通す必要がありますが、切れ目を入れておくと、火のとおりもよくなります。

ハンバーグや肉団子をつくるときは、ひき肉をよく練る

肉に含まれている蛋白質(ミオシン、アクチン)は結合すると粘着力が強まりますが、過熱すると離れてしまいます。
そこで、挽肉にした場合には生肉のうちに良く練って細胞中のタンパク質を結合させておきます。
こうすると、加熱してもくっついています。
味を良くするために入れるタマネギなどはひき肉の結合を弱くするので、ハンバーグなどではつなぎの目的で卵を入れます。

肉を焼くときには強火で短時間で焼き上げる

長時間かけて焼くと、硬くなり、肉汁などの美味しい成分や栄養成分が流れ出てしまいます。
そこで、少しでも早く焼きあがるように、鉄板や網はあらかじめ熱くしておきます。新鮮な牛肉の場合は生でも食べられるので表面が焼けた程度でも大丈夫です。
しかし、豚肉や鶏肉の場合は、寄生虫やサルモネラ菌が着いている心配があるので、厚切りにしないで、厚切りにした場合は切れ目を入れて内部まで熱をよく通るようにします。

肉の串焼きは金串を使って、金串にも火を当てる

金串にも火を当てて加熱すと、肉の内部からも熱が伝わるので早く焼ける