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天ぷらの揚げ油の温度、天ぷらが浮き揚げる理由、揚げ油

天ぷらの揚げ油の温度は水分を含んだ物を入れて推定出来る

油に水で溶いた小麦粉(天ぷらのころも)をたらしたとき200度ぐらいでは直ぐに泡が出て沈みません。
(190度ぐらいが魚介類、掻き揚げ、コロッケに適している)
170~180度では沈みますが鍋底に着く前に浮き上がってきます。
(芋、レンコンなど多くのものに適している)
150~160度では鍋底に沈んでから浮き上がってきます。
(大きな魚などを2度上げするときの1度目やドーナッツなどに適している)
その他、天ぷらの揚げ油の温度の推定には、竹製などの箸の先を入れる、塩をひとつまみ入れるなどの方法がありますが、 箸や塩に含まれている水分が油の熱で蒸発して気泡になる度合いを見ています。

揚がった天ぷらは浮き上がる

天ぷら調理は、ころもに含まれている水分と揚げ油が入れ替わるものです。
油は水より軽いので軽くなって揚げ油の中で浮き上がってきます。
ころもに包まれた食材の水分の一部も油と入れ替わりますが、油を含んだころもに包まれているために外に出られず、水蒸気となって食材を加熱します。
コロッケのようにころもが柔らかく、中身も崩れやすいものは、長時間加熱していると内部の水蒸気の圧力が抑えきれずに破裂してしまいます。
コロッケの中身は加熱してあるので、高温の揚げ油で「ころも」が程よく手早く揚げます。

また、ころもが油を吸収しているので、ダイエットなどで油を摂りたくないときには食べるときは衣をとって中身だけ食べるようにすると、油の摂取量を減らすことが出来ます。
から揚げの場合は、ころもがないので食材中の水分と揚げ油が入れ替わるので、食材の組織が柔らかくて油を吸い込みやすいものは、 ころもが無いときよりよけいに油を吸収して、ダイエットには向きません。

フライと天ぷらの揚げ油の違い

ラードやヘットのような動物性の脂を揚げ油に使ったものは、冷めると脂が固まってきます。
一方、サラダ油やごま油などの植物性の油は冷めても固まりません。
そこで、脂の食感が欲しいフライにはラードなど動物性油脂を使い、冷めてもカラッとした食感が欲しい天ぷらには植物性油を使います。
天ぷら油にサラダ油とごま油を混ぜて使うのは、ごま油の香りや風味をつける為ですが、ごま油は粘りがあるので、さらりとしたサラダ油を混ぜて油切れをよくするためです