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分光連星と分光連星を見つける方法

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先ず、連星は二つ以上の星が、一つの点(重心)を中心にして回っている星です。
下図のようなイメージです。
分光連星、連星のイメージ図
そして、分光連星は、望遠鏡では二つの星に見えませんが、放射する光のスペクトル観測によって連星と判る星です。

望遠鏡で見えないのにどうして判るかと言うと、圧力の低い状態で物質が光を出すときにはその物質に特有の光(波長)が出ます。
これを輝線スペクトルと言います。
星の内部で発生した輝線スペクトルが、星の表面の高い圧力の所で発生した光の中を通過すると、輝線が吸収されて暗く見えます。これを暗線(吸収線)スペクトルと呼びます。
例えば、太陽の光を分光器で観測すると、ナトリウムが出す輝線スペクトルが表面を通過するときに二本の暗線スペクトルとなって見えます。
分光連星の観測にはこのような特有な光に注 目します。

次に注目する現象は ドップラー効果 です。
光も音と同じ波なので,、相対的に観測場所から遠ざかるとドップラー効果によって波長が長く(赤外線方向にずれる)、 近づくときは波長が短くなります(紫外線方向にずれる)

上図の場合、恒星Aは私たちに近づいて来ます。
他方、恒星Bは遠ざかっています。
恒星Aは遠ざかっているので出している光の波長が長くなり、赤外線方向に観測されます。
他方、星Bは近づいているので出している光の波長が短くなり、紫外線方向に観測されます
分光観測による分光連星の見分け方のスペクトル図
その結果、プリズムを通して光を虹に分けて観測する分光観測をすると、二つの星が出している輝線スペクトル(または暗線スペクトル)の間が離れて観測されます。
この二つの輝線スペクトル(または暗線スペクトル)が周期的に離れたりくっついたりしていれば、二つの星は共通の一点を中心に回転していると推測できる訳です。