子午線とはある地点の天頂と天の北極と南極とを通過する天球上の大円
影針とは日時計で時刻を示す影を作る棒や三角板
日時計も時計ですから誤差が気になります。 日常使っている日本標準時に合わせるためには先に触れた「均時差」で補正しなければなりませんが、 日時計には最新鋭のコンピューター制御の工作機械を駆使して作っても原理上克服できない誤差が存在します。
1つは、光が波の性質を持つことから生じる回折現象です。 海釣りを堤防でする方は実感していると思いますが、堤防の内側でも波は小さくはなりますが入ってきます。 これと同じ事が日時計の影針が作る影にも生じて影が先鋭にならないのです。
もう1つの大きな理由は、太陽が無視できないほどの有限の大きさを持っているからです。
上図は誇張して描いていますが、日時計の時刻目盛を詳細に描くために日時計を大きくすると影も大きくなって細かい目盛が読めなくなってしまいます。ですから、ある程度の実用性を求めるなら大きければよいというものでは無いですし、大きなモニュメントなら時刻目盛を細かく入れても意味がありません。