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卵を茹でると白くなる タンパク質が変性するとはどういうことか?

タンパク質は20種類ほどのアミノ酸が結合してつくられています。 ですから、アミノ酸の結合の仕方によって色々な種類に分類されるタンパク質が出来ます。
そして、アミノ酸が結合して出来たタンパク質の分子が鎖状か、網目状かなどによって、タンパク質の性質が変わります。
また、タンパク質は、アミノ酸分子だけで構成されたタンパク質を単純タンパク質、 アミノ酸分子に他の物質の分子が結合した複合タンパク質の2種類に分けられます。

蛋白質分子の様態が変わることをタンパク質が変性したと言います。
タンパク質の変性は、熱や酸、その他の刺激によって起きます。
目玉焼きや茹で卵で生の時はほぼ透明な白身が白くなるのは、過熱によるタンパク質の変性の結果です。

魚の入った酢の物や締め鯖では、酢に触れた肉部分が変性して白くなります。
酸による変性では、水素イオンのプラスの電気がタンパク質の分子が持っているマイナスの電気を中和してしまうためにタンパク質分子が反発せずに着くことで硬くなります。
また、美容で関心が持たれているコラーゲンという蛋白質は、酸やアルカリによって変性してゼラチンになります

変性はタンパク質分子の様態が変わるだけなので、栄養面ではほとんど変わりません。
動物が食物中に含まれるタンパク質を食べるときはアミノ酸に分解してしまうので、 タンパク質分子がどのような形になっていても関係無いのです。
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