身近な自然と科学

よく見かけるハエの種類は

ふだん何気なく見かけるハエ(蝿)にも、いろいろなものがいます。
目立つのは、少し大きめで青光りしているものですね。
私は、そのハエ(キンバエ=金蝿)を見かけると、小さな目立たない色のハエ(イエバエ=家蝿)よりひどく不潔に感じます。
みなさんはどうですか? 
私がそのハエを特に不潔に感じるのには、もちろん、理由があります。
そのハエの近くには決まって、腐った魚や肉があるからです。
ということは、ハエも種類によって、餌に好みがあるということです。

ミネラルウオーターなどが入っていたペットボトルに、魚、獣肉(ぶた、牛などの肉)、犬や猫の糞などを入れておけば、その臭気にさそわれてハエが集まり、ペットボトルに入るでしょう。
一度入ったハエの何匹かは逃げるでしょうが、逃げられなかったハエはゆっくり観察することができ ます。
この実験に使うペットボトルは、外から観察できるように透明なものにしてください。
また、ペットボトルを置く場所も、変えてみて下さい。

臭気が外に出ないようにペットボトルに蓋をして置くと、ハエが寄ってくるのか? 寄って来れば、ハエが餌を視覚で感じていることになりませんか。
その逆に、ペットボトルの透明な部分を黒い紙などを巻き見えなくし、また、ボトルの口の部分にガーゼなどでおおって置いて、ハエが寄ってくれば、臭気を感じているのだということにもなりますね。
蝿(ハエ)の駆除方法

よく見かける主なハエ
○イエバエ
双翅目(ハエ目) イエバエ科
成虫の体長5~8mm、腹部がオレンジ色
成虫の餌 動物の糞や死骸,果実など
幼虫の体長最大10mmぐらい
幼虫の餌 エサ 動物の糞や死骸,果実など
*家で普通に見られるハエ、

○サシバエ  
双翅目 イエバエ科
一見するとイエバエに似ているが吻が吸血に適するように細長い。
幼虫は,畜舎や野外の堆肥などで発生する。
豚や牛が尻尾で追い払っているハエの多くがこの種類。
9~11月に発生。
卵から羽化まで11日から16日間

○ノミバエ
双翅目 ノミバエ科
成虫の体長 1.5~2.0mm 全体が褐色
翅脈に横脈が無い。
ジグザグに飛ぶのが特徴。
繁殖場所と活動場所が遠くに離れていることが多い。
有機物に産卵し、幼虫は有機物の奥深くにいるので殺虫剤が効かない。
発生場所は浄化槽や配水管内部が多いが、 ときに食べ物に産卵し、ハエ症の原因となる。

○ショウジョウバエ
双翅目 ショウジョウバエ科
体長3mm前後、眼が赤い。
熟した果物や樹液や、これらに発生する天然酵母を餌としている。
他のハエのように糞便や腐敗動物質には近づかないので、病原菌の心配は少ない。

○キンバエ
双翅目 クロバエ科
体長7~10mm 絶対が金緑色(青緑色や銅赤色もある)で金属光沢がある。
雄の左右の複眼は近接しているが、雌のそれは離れている。
動物の死体から発生する。
成虫の餌 動物の糞や死骸,果実など
幼虫の餌 動物の死骸
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○チョウバエ
双翅目 チョウバエ科
体長1~5mm 体より羽が大きい
お風呂場、排水パイプ、下水溝など水周りから発生
注意:ハエは不潔な場所を飛び回っていますので、食中毒(しょくちゅうどく)を起こす菌やバクテリアを持っています。
もし、ハエにさわったり、ハエが手や顔などにとまったり