身近な自然と科学

鯉と金魚を同じ水槽で飼う方法

鯉と金魚、メダカを別々に飼っていますが、水換えが面倒になりました。
飼い始めはどれもガラス水槽で飼っていましたが、ガラス面に苔が生えて汚らしくなる、鯉は水槽を割るかも? などと心配になり、どれも樹脂容器で屋外に移しました。
今はその水換えさえも億劫になり、全長30cm程の鯉2匹を飼っている60リットルの樹脂製洗い桶に金魚を同居させようと思い立ちました。

鯉と金魚を同じ水槽で飼うための条件

鯉は雑食性なので口に入る物は何でも食べます、金魚などの小魚も食べます、その上に大食漢です。
日本庭園の池に錦鯉を放しているのは、爬虫類や両生類などの人にとってはあまり見たくない小動物が池に棲まないようにでは無いかとさえ思います。
庭園の錦鯉
ということで、鯉と同じ水槽で金魚を飼える条件は限られてしまいます。

  • 金魚は鯉の口に明らかに入らない大きさがある。入らないぐらいでは鯉が追いかけるので明らかに入らないことが絶対条件
  • 金魚は鮒の改良品種ですが、出来るだけ鮒に近い種類がよい。琉金や出目金の様に俊敏に泳げない品種は鯉が作る水流の中で姿勢を維持出来ません。
  • 餌は一度に多めに与えて鯉に全て食べられないようにする

上記の条件を満たしても鯉と金魚では成長スピードが異なるので、鯉の成長を抑えられないと、いつか、鯉の口に金魚が入ってしまう可能性はあります。

実際に鯉と金魚を同じ水槽に入れてみた

鯉は全長30cmほどのヒレナガ鯉2匹、金魚は全長10cmほどのコメット4匹、ヒレの短い三尾2匹です。
コメットは安価だったのでコメットにしては尾ひれが短いものです。
実際に鯉と金魚を同居させてみると、鯉は金魚を追わないし、金魚は水底でじっとしている鯉に近づいているではありませんか。
どちらも養殖育ちなので自然界の弱肉強食を知らないのでしょう。
しかし、金魚が鯉に近づくと目ざわりとばかりに2匹の鯉が泳ぎ出し、水容量60リットルの桶の中は洗濯機状態になってしまいます。
それだけならまだよかったのですが、沈殿している小さなゴミが舞って水の濁りが収まりません。
下写真は8日後(2019/05/05)
ヒレナガ鯉と金魚を同じ水槽に入れた8日後
餌を入れたときも同様で、2匹の鯉が泳ぎ回りながら頬張るので金魚は流されるまま、それでも数日後には慣れたのか、金魚が鯉のお零れを食べ始めました。

鯉と金魚を同居させて28日後(2019/05/25)
鯉と金魚を同居させて28日後
写真は、百円ショップで購入した金魚の餌を上げたところ、鯉が小粒の餌を広い集めて食べている隙に金魚も餌を食べています。 金魚は痩せて居無いので今のところ順調のようですが、鯉には餌不足なのか容器が狭いのか、鯉は大きくなっていません。 去年の今頃全長10cmぐらいのを購入した鯉なので自然に成長が止まるには早い気がします。

写真中央に見えるパイプは、お茶飲料が入っていたペットボトルを利用した自作濾過器です。
⇒ ペットボトルで、簡単効果抜群の鑑賞魚用濾過器を自作
2リットルペットボトルでは濾過能力が足りなくて週1で濾過器を掃除していますが、ペットボトル内の砂を洗うだけなので時間が掛かりません。

2019年6月28日、鯉と金魚を同居させていますが、争っている気配は無いです。 当たり前の結論になりますが、鯉と金魚を混泳させるときは鯉の大きさを抑え、金魚を早く大きくさせることです。